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さじ投げた辻元氏、加速する社民「党勢衰退」 (2/2ページ)
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「総理、総理」で有名になったスタンドプレーを封印し、国土交通省で現実政治に没頭した辻元氏と、妥協を許さない福島氏の溝は決して埋まらなかった。
議員の一人は「女性同士は反発するものがあるんだろうな」とぼやく。
党幹部は「人心一新が必要だ」と指摘。別の幹部も「本来なら党首が辞めるべきだ」と周囲に語り始めた。社民党の次なる危機が迫ってきた。
社民党は結党以来、衰退を続けている。
平成8年、当時の村山富市首相が退陣し、党名を社会党から社民党に変更。民主党参加組と残留組が事実上分裂状態になって衰退は加速した。土井たか子党首のもとで「護憲色」は鮮明になり、福島氏もこの路線を進めた。
連立離脱後の今月の参院選は「選挙区3、比例代表3」を目標にしたが、得たのは比例代表の2議席のみ。党常任幹事会では「長期低落から逃れられない」と悲鳴が上がった。
福島氏は27日、記者団に責任を問われ「元気に政策実現をやって、国民の皆さんに応える政党を作るのが責任」と述べるのが精いっぱいだった。
一方、衆参ねじれで厳しい国会運営を強いられている民主党からは、辻元氏へのラブコールが出ている。
前原誠司国土交通相は「無所属になられたら、まずは同じ会派で一緒に仕事を」と、かつての部下の合流に期待感を示す。
ただ、それもハードルは高い。「社民党本体にも今後の国会運営で協力してほしい。若干複雑だ」(民主党の細野豪志幹事長代理)という現実を前に、辻元氏の民主党入りも簡単ではなさそうだ。(水内茂幸、小島優)