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打ち疲れ…ダイナマイト不発で陥落

 5回、円陣を組む阪神ナイン(撮影・高部洋祐)
 5回、円陣を組む阪神ナイン(撮影・高部洋祐)

 「阪神1-6広島」(26日、京セラ)

 最後まで火を噴かず、新ダイナマイト打線が散った。前夜に球団新記録の22得点を叩き出した黒虎が一転、わずか6安打1得点。「毎回、ああは打てないけれど、いいピッチングをされた」。真弓監督の声も沈む。1日にして首位陥落。2カード連続負け越しで夏のロードは通算8勝12敗。3試合を残して、2年ぶりのロード負け越しも決まった。

 打線は水物と言うが、図らずもその格言通りとなった。過去2度の対戦で防御率9・00と打ち込んでいたスタルツを攻略できない。三回1死三塁からマートンの中前打で1点を返したが、その後は低めの変化球を打たされて凡打を重ねた。「イメージが変わった」。前回対戦と打って変わり、制球の甘さが影を潜めた左腕の投球に指揮官も戸惑いを隠さなかった。

 先発ローテに不安要素が残る現状だけにV奪回には、リーグNo.1のチーム打率を誇る打線の爆発が今後も不可欠となってくる。「優勝するためには目の前の1試合、1球を大事にしていくしかない」。九回にも右前打を放ってマルチ安打、3試合連続打点と気を吐いたマートンもナインの思いを代弁するように巻き返しへの決意を述べた。

 この1戦はセ・リーグ6球団が復刻版ユニホームで対戦する「オールド・ユニホーム・シリーズ」の最終試合だった。藤村富美男、別当薫、土井垣武らを擁したダイナマイト打線の象徴とも言える黒虎はこの試合こそ沈黙したが、17日からの横浜戦で3試合連続2ケタ得点。25日の広島戦では22得点をたたき出した。

 本来ならば縁起がいいユニホームもこれが見納めとなるが、「甲子園で一度、お披露目できないかと考えている」と球団関係者。調整がつけば、本拠地の今季残り試合の中で再び黒虎を着用することを球団側は検討している。豪打を誇った新ダイナマイト打線を再び‐。「明日から頑張ります」。最後に指揮官が残した言葉を現実にするためにも、V奪回のためにも、打線の奮起が望まれる。

(2010年8月26日)







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