【小沢氏出馬】日本政局流動化を懸念　菅政権評価の韓国

　韓国の李明博政権は、民主党の小沢一郎前幹事長の代表選出馬表明について、菅直人首相との対立によって民主党内のあつれきが増したり、政局が流動化したりすることを懸念し、情勢を注視している。

　李政権は、日韓併合１００年に関する首相談話を出した菅政権を高く評価し、基本的には同政権の下で日本の政局が落ち着き、日韓の協力関係がさらに強化されることを期待している。

　在日韓国人などの永住外国人への地方選挙権付与問題に積極的な小沢氏についても「親韓派」として重視しているが、鳩山由紀夫前首相が８カ月余りで辞任し、７月の参院選で与党が過半数割れしたことから、「これ以上の政治的混乱は避けてほしい」（政府当局者）というのが本音だ。

　韓国海軍哨戒艦沈没を受け北朝鮮との緊張が高まっていることや、１１月にソウルで開催される２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会合（金融サミット）を控えていることも、こうした姿勢を後押ししている。（共同）