欧州から初の北極海横断へ 中国へ鉄鉱石、航路本格化【ロンドン共同】ノルウェーの海運会社「チューディー・シッピング」などは26日、同国北部ヒルケネスから北極海経由で中国へ鉄鉱石を輸送すると発表した。同社によると、ロシア以外で欧州からアジアへ北極海ルートで貨物輸送するのは初のケース。地球温暖化による海氷の減少に伴い、同ルート利用が今後、本格化しそうだ。 北極海航路は夏季2~4カ月利用可能。現在ロシアの大型タンカーが同国北部から北極海を初横断し浙江省寧波へと航行中で、中国の北極海経由での資源獲得意欲も目立つ。 フェリクス・チューディー同社社長は共同通信に対し、行く先は遼寧省大連と寧波で、海氷の状況にもよるが、約26日で中国に到着すると説明。日本企業からの北極海利用の受注はないが「日本企業とは長年取引があり、日本との協力に興味がある」と述べた。 使用船舶は耐氷貨物船ノルディック・バレンツ(約2万7千トン)。ノルウェー北部で産出した鉄鉱石約4万1千トンを積み、9月初旬にヒルケネスを出港する。 【共同通信】
|