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菅vs小沢、どっちが勝っても民主分裂!?

 民主党の小沢一郎前幹事長(68)が26日、ついに代表選(9月1日告示、14日投開票)立候補を表明した。菅直人首相(63)が「脱小沢」方針を変えず、シンパの待望論は強まる一方。存在感を保つには出馬の選択肢しかなく、追い込まれた格好だ。一方の菅氏も小沢氏との激突が現実になり、急きょ新人議員に決意表明するなど動揺は隠せない。現職総理VS剛腕は、代表選史上最大の激戦になる。どちらが勝っても、党分裂含みの「遺恨試合」になりそうだ。

 動く時は、動く。小沢氏の出馬表明は早朝だった。菅、小沢両氏の仲介役を務めた鳩山由紀夫前首相に、出馬の意思を伝えた。「鳩山総理から、出馬を決断するなら全面的に支援したいとの言葉をいただき、決意した」。それまで「現時点で菅首相支持」だった鳩山氏の協力を取り付けたことを強調。「今日はこれまで」と車に乗り込んだ。

 小沢氏はその後、都内の個人事務所や議員会館で、小沢グループの議員らと会い、羽田孜元首相や他グループに支持を要請、足場固めに入った。面会した三井弁雄国対委員長代理は「鳩山氏が何度も挙党態勢を申し入れたのに、首相に受け入れる姿勢がなかった」。出馬の背景に「脱小沢」の考えを変えない菅氏への強い反発をうかがわせた。

 25日から出馬への「サイン」は出ていた。小沢氏の出馬を再三、主張してきた山岡賢次副代表らシンパ議員の立候補要請を報道陣の前で受けた。「出る意思がなければ、カメラの前に立ったりしない」(民主党関係者)。ただ、この周囲の期待が小沢氏を逆に出馬せざるを得ない状況に追い詰めたとの見方もある。

 小沢氏本人はこれまで、出馬について正式に発言していなかったが、側近は日々待望論を強めた。「脱小沢」を変えない菅氏に振り上げた拳は、広がる待望論の前におろしようがなくなった。「出る、出ると言われ、出なかったら小沢さんの求心力はなくなる」(若手議員)。出ても負ければ政治生命が終わる。そのリスクがあっても、期待に応えて自身の存在感を保つには、菅氏と戦い決着をつけるしかなかったようだ。

 150人と党内最大グループを率いる小沢氏。157人いる新人議員も、小沢シンパが多い。約50人のグループを率いる鳩山氏の協力があれば優勢だが、鳩山グループの中にも「政治とカネ」を抱え、強引な手法の小沢氏に反発する議員は多く、一部は菅氏支持に流れそう。旧社民、旧民社両党グループも支持動向はさまざまで、各グループ内もまた裂き状態。党内はもとより、各グループ内も分裂の事態が予想され、選挙後の修復は不可能と見る向きもある。

 小沢氏の出馬は、菅氏にも少なからず影響を与えた。官邸に訪れた新人議員の前で「小沢さんの出馬は大変いいこと」と笑顔で語ったが、支持議員は急きょ、都内のホテルに選対事務所を設置し情勢分析に突入した。本格的な党代表選では初めて、「国の顔」となる首相を選ぶ戦い。加えて、長く日本政治の表舞台に立ち続けた小沢氏にとっても、政治生命をかけた「最終戦争」になる。【中山知子】

 [2010年8月27日8時38分 紙面から]


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