実践連帯代表ら、2審も有罪=ソウル高裁

 ソウル高裁刑事3部(李聖昊〈イ・ソンホ〉裁判長)は26日、利敵団体を結成し、北朝鮮を賛美・支持したとして起訴された、「南北共同宣言実践連帯(以下、実践連帯)」常任共同代表の金承教(キム・スンギョ)被告(42)に対し、1審と同じく懲役2年、執行猶予4年、公民権停止2年の判決を言い渡し、保護観察を付けるよう命じた。

 また、金被告と同時に起訴された、実践連帯の元組織委員長ら3人に対しても、1審と同じく執行猶予や公民権停止期間付きの有罪判決を下した。

 高裁は判決理由について、「実践連帯は、21世紀の文明社会にあって、最悪の社会主義世襲体制を維持している北朝鮮の問題点や、その体制の下で苦痛にあえいでいる住民たちの惨憺(さんたん)たる現実には目をつぶり、北朝鮮の主体思想や先軍政治、核実験などを称賛、アピールしてきた」と述べた。

 その上で、「北朝鮮は韓国と対峙(たいじ)し、『火の海』『火の稲妻』などといった表現を用いて脅迫したかと思えば、実際に西海(黄海)での交戦、哨戒艦『天安』の撃沈事件、沿岸砲による挑発などを通じ、韓国の存立や自由主義・民主主義的な秩序に対し脅威をもたらしている。こうしたことを考慮すれば、被告人らの罪状は決して軽くはない」と強調した。

 一方、大法院(日本の最高裁判所に相当)も先月、「国家の存立や安全保障にとって害悪となる危険性があるため、実践連帯は利敵団体に相当する」との判断を示した。

 金被告は実践連帯を結成する上で主導的な役割を果たし、北朝鮮の主張に同調する利敵表現物を作成し、配布していたとして、2008年12月に在宅起訴された。

鄭漢国(チョン・ハングク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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