フィギュア:ヨナ、オーサー氏と契約解消
秋の大会は出場せず
- バンクーバー五輪で高得点をマークし、喜び合うキム・ヨナ(写真左)とブライアン・オーサー・コーチ。/写真=全基炳(チョン・ギビョン)記者
フィギュアスケートのキム・ヨナ(19)が、バンクーバー冬季五輪で金メダルの喜びを分かち合ったブライアン・オーサー・コーチとの契約を解消することになった。オーサー氏は24日、代理人を通じて次のような報道資料を発表した。
「キム・ヨナの母パク・ミヒさんが2日、オーサー・コーチとトレーシー・ウィルソン技術コーチに会い、『これ以上コーチ指導を依頼しない』と伝えてきた。突然で予期せぬ決定にとても驚いた上、理由も聞けなかった」
オーサー氏は、「キム・ヨナのように才能のあるスケーターと共に仕事ができて光栄だった。キム・ヨナの今後に幸多きことを祈っている」と続けた。同氏によると、キム・ヨナ側が一方的に契約解消を伝えてきたという。
これを受け、キム・ヨナとパク・ミヒさんが所有するスポーツ・マーケティング会社、オール・ザット・スポーツ(ATスポーツ)側は、オーサー氏の主張に反論する報道資料を発表。それによると、キム・ヨナ側が先に契約解消を伝えたのではなく、23日にオーサー氏側から、「これ以上キム・ヨナを指導しない」との最終連絡を受けたという。両サイドとも契約解消の事実は認めたものの、「どちらが先に切り出したのか」については、主張が真っ向から対立している。
ATスポーツによれば、キム・ヨナとオーサー氏の関係は今年5月からギクシャクしていたという。5月といえば、オーサー氏がキム・ヨナのライバル、浅田真央側から間接的にコーチのオファーを受けていたといわれる時期だ。
このためキム・ヨナは、6月から事実上一人でトレーニングを行ってきた。8月に入り、キム・ヨナ側がオーサー氏に「冷却期間」を設けようと提案し、合意に至ったという。キム・ヨナは現在、カナダ・トロントのクリケットクラブで、振付師のデービッド・ウィルソン氏と新プログラムづくりに取り組んでいる。
キム・ヨナとオーサー氏は、なぜ契約解消に至ったのか。キム・ヨナ側は、2006年にカナダに渡り、オーサー氏に指導を依頼した。オーサー氏は1984年、88年の五輪に出場し、フィギュア男子シングルで銀メダルを獲得。その後、キム・ヨナのコーチとして本格的な指導者生活をスタートさせた。オーサー氏にとっては、キム・ヨナが実質的に初の教え子となる。
オーサー氏は、それまで実質的なコーチを務めてきたパク・ミヒさんの要求を十分に理解し、コーチとして選手の潜在能力を存分に引き出したと高く評価された。米国やロシアの有名コーチが年間およそ1億ウォン(約705万円)の「レッスン料」を受け取るのに対し、オーサー氏のレッスン料は、1回50分のレッスンで15万ウォン程度(約1万570円)だったという。
キム・ヨナとオーサー氏の契約は、今年行われたバンクーバー五輪とトリノ世界選手権で終了するとみられていた。その上キム・ヨナはすでに、選手生活よりも「事業」に重心をシフトしている雰囲気だ。実際にキム・ヨナは、五輪後に韓国で2度もアイスショーを行い、10月には米国ロサンゼルスでも公演を予定している。
これらの収入に広告出演料を合わせれば、それだけで100億ウォン(約7億500万円)を上回る。また、キム・ヨナは、秋から始まる2010-11年シーズンの国際大会には出場せず、来年3月の世界選手権(東京)だけ出場する予定だ。
成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者
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