「111歳」長女らを年金詐欺容疑で逮捕

　東京都足立区の民家で「１１１歳」とされていた加藤宗現さんの遺体が見つかった事件で、加藤さん名義の遺族共済年金約９００万円を不正に受給したとして、警視庁捜査２課と千住署は２７日、詐欺の疑いで、長女の真子容疑者（８１）と孫娘の登貴美容疑者（５３）を逮捕した。

　全国各地で相次いでいる高齢者の所在不明問題で、家族が年金詐取容疑で立件されたのは初めて。警視庁は、真子容疑者らが長年にわたり加藤さんが死亡したのを知りながら隠ぺいし、多額の不正受給を続けたことなどから「悪質性が高い」と判断した。

　逮捕容疑は加藤さんの生存を装い、教員だった加藤さんの妻が２００４年９月に死亡した際、公立学校共済組合の遺族共済年金が支給されるよう申請。今年６月まで、計約９００万円を加藤さん名義の銀行口座に振り込ませて詐取した疑い。（共同）

　［2010年8月27日20時11分］