萩出身の現代音楽作曲家、山本和智さん（３３）＝東京在住＝が１８日、萩市役所を訪問。瀧口治昭副市長と面会し、５月末に東京で開かれた若手作曲家の国際コンクール「武満徹賞」で２位になったことなど、近況を報告した。
山本さんは萩高校から和光大学卒。作曲は高校生のころから手掛け、独学で勉強したという。２００５年から３年連続でルーマニアの作曲コンクールで入選したほか、カナダ、アメリカなど数々の国際作曲コンクールで入賞を重ね、注目されている。
「武満徹賞」は１９９７年、現代音楽の作曲家として世界的に活躍した武満徹（３０〜９６年）の遺志を引き継ぎ、「２１世紀の新しい風を感じる創造的音楽が生み出されること」を願って設立されたコンクール。今回は世界２６カ国から１００人を超す応募があり、山本さんはその中から「ＺＡＩ Ｆｏｒ Ｏｒｃｈｅｓｔｒａ」という曲で最終選考に残り、２位に選ばれた。「ＺＡＩ」とはアイヌ民族の言葉で「群れ」という意味。これまでのオーケストラの楽器配置を崩して八つのグループに再構成し、ユニークな音の組立てを試みたという。
瀧口副市長は「萩の出身者が活躍されていることを聞くとうれしくなる」と祝福。山本さんは「誰もまだ聞いたことがないような音楽を作ることが目標」と抱負を述べた。 |