■■ ESHの解決策
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2008.2.20 No.194
企業の環境&安全衛生、ISO14001、OHSAS18001の担当者、管理責任者を
支援するサポーターメールマガジン
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■ごあいさつ
立春を過ぎても相変わらず寒い日が続いています。週末の休みに「温泉に行き
たい」というささやかな願いは「オレ、疲れてないもん」という一言で夫に却
下され、冷たい北風が吹き荒れる公園で精神を鍛えてきました。
ここ最近、肉体・精神とともに衰えが目立ってきたのが「脳」です。巷ではさ
まざまな脳トレグッズが流行していますが、我が家の最強(狂)脳トレグッズ
は3歳の娘が出す「なぞなぞ」です。
娘「じゃあ、問題ね。(両手でチョキを出しながら)カニカニ歩くのはな〜ん
だ?」
私「(もしかして引っかけ問題?)・・・カニ?」
娘「当ったり〜!お母さんすご〜い!」
私「・・・や、やったぁ。」
娘「じゃあ、次。(いきなりグーを突き出し)これな〜んだ?」
私「(む、難しすぎる)・・・石かなぁ?」
娘「ブー!クマさんでした〜。」
難問珍問の数々に日頃使われない脳の部分が活性化しているのは間違いなさそ
うです。 (門)
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■事故調査等委員会
作業員4人が犠牲になった三菱化学鹿島事業所(神栖市)のプラント火災で1
2日、茨城県は第2回の事故調査等委員会を開き、他の事業所より安全管理に
不備があると指摘したとのことです。
また、再発防止のために安全管理上の目標を数値化することも指示しました。
長谷川和俊委員長(千葉科学大教授)は記者会見で、鹿島事業所について、次
の点を指摘しています。
(1)作業現場でマニュアルにあることとは違うことをしていた
(2)同時に様々な工事を行い、危険性などの連絡が不十分
その上で「安全管理上の組織的、人為的な要素が複合的に関わり事故が起こっ
た」としています。
委員会は今後、再発防止策の実現度を計るため、「トップが現場に行く回数を
増やす」などの項目を設定し、項目ごとに数値目標を定め、一定期間後に検証
することを決めました。
●所感
私見ですが、三菱化学が他の事業所より安全管理が劣っているとは考えられま
せん。むしろマニュアルどおりの作業をしている事業所の方が少ないのではな
いでしょうか。
多くの企業の実態を見て、私はそう思います。
どんな事業所でもひとたび問題が生じて詳細に調査すればいろいろな矛盾点が
浮かび上がる筈です。
さて、それを”予防的”に対応するのがOSHMSであり、内部監査の役目です。
「目標を数値化して」というところもOSHMSそのものですね。
本当に有効なマネジメントシステムを運用して欲しいと願います。
☆皆様のご意見をお待ちしております。
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★OSHMS.jp
弊社のホームページ
『労働安全衛生マネジメントシステム情報室 OSHMS.jp』 ご覧ください。
☆☆☆ OHSAS18001:2007対訳版(ワード)を追加しました
新サイトはこちら→ http://oshms.jp
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■今週の事故の真相
報道記事をそのまま掲載していますので、個人名、会社名も出典元の記事のと
おり掲載しています。
事故の事例が社員教育に何よりも役に立つと言うご意見も頂戴しています。
是非ともご活用ください。
◎今週のポイント
●環境
群馬県で用水取水に強い油臭があり、県内3水道施設が断続的に取水を停止し
ていた問題ですが、原因は温泉旅館の燃料タンク配管からの重油漏れと見られ
ています。
このメルマガでも何度もお伝えしているとおり、水質汚濁防止法で重油、灯油
などのタンク、容器類は「貯油施設」となり、異常時にはただちに報告するこ
とが義務付けられています。
社内の通報体制を再確認することをお薦めします。
●安全衛生
2005年に天童市の県営アパートで従業員2人が作業中にやけどを負ったガス爆
発事故で、天童署は14日、当時同社専務だった社長の男性(50)を業務上
過失致傷容疑で山形地検に書類送検しました。
調べでは、県営アパートで、従業員約10人と地下室のガス漏れの点検作業を
した際、安全確認を怠ったため、充満したガスに送排風機から出た火花が引火
して爆発し、従業員2人にけがを負わせた疑いです。
ガス濃度が高い可能性があり、本来は送風機で空気を送り込んで希釈すべきと
ころを、逆に吸引して引火爆発したものです。
送風機を使用したところまでは良かったのですが、方向を誤ってしまったので
す。
送風機は空気を送ることも吸引することも可能で、このような誤りは良く見か
けるのも事実です。
正しい知識を身につけることが重要です。
【環境事故・ニュース】
◆産廃運搬業者を処分/岩手 (2/13)
県は12日、北日本興業運輸(紫波町、田山康実社長)を廃棄物処理法に基づ
き、産廃収集運搬業を60日間停止にすると発表した。04年5月29日から
07年8月23日まで、「鉱さい」を無許可で運搬していた。
◆産廃不法投棄で逮捕/群馬 (2/13)
12日、前橋市粕川町込皆戸、「小林土木」社長、小林秀司(57)▽同市茂
木町、同社社員、小林勝利(39)▽同市富田町、同、星野孝治(26)−−
の3容疑者を産廃処理法違反(投棄禁止)容疑で逮捕した。昨年11月、渋川
市北橘町赤城山の畑に養鶏小屋を解体したコンクリート片など約96トンを埋
めた疑い。「処理費を浮かすため」と容疑を認めている。(県警生活環境課な
ど)
◆水銀:基準値の46倍 豊中市土地開発公社の保有地から検出/大阪 (2/1
4)
豊中市は13日、同市庄本町3にある市土地開発公社の保有地から、土壌汚染
対策法の溶出量基準値の最大46倍にあたる水銀が検出された、と発表した。
周辺住民への健康被害の恐れはないという。
市によると、昨年7月の調査で汚染が判明。翌月の詳細調査で、同保有地の6
区画から溶出量基準値の46〜1・4倍の水銀を検出した。汚染は表層から2
メートルの範囲に広がっていたが、地下水汚染はなかった。
保有地は、同公社が75年に取得。38〜52年にかけて水銀工場があったこ
とが分かったため、昨年、土壌調査を初めて行った。
市は今後、地下水を定期的に観測するほか、念のため当面アスファルト舗装を
して、土の飛散などを防ぐことにしている。
◆産廃放置:業者に業務許可取り消し−高松市/香川 (2/15)
産業廃棄物を放置し、撤去命令にも従わなかったとして、高松市は14日、廃
棄物処理法に基づき、家屋などの解体業を行う「渡辺産業」(同市浜ノ町、渡
邉勝也社長)の産業廃棄物収集運搬業の許可を取り消した。
市廃棄物指導課によると、同社は同市成合町に借りていた資材置き場(約32
00平方メートル)に、家屋の解体で出たプラスチックやがれきなど約400
立方メートルの産業廃棄物を放置。昨年8月1日、同社に撤去するよう命じた
が、期限の同10月末までにほとんど撤去されなかった。
県も近く、同社に出している産業廃棄物収集運搬業の許可を取り消す。
◆群馬用水取水の油臭:45キロ上流で油膜確認、旅館タンク重油漏れか/群
馬 (2/15)
群馬用水の取水に強い油臭があり、県内3水道施設が断続的に取水を停止して
いた問題で、水資源機構・群馬用水総合事業所と県は14日、同用水から約4
5キロ上流のみなかみ町藤原の楢俣(ならまた)川と湯ノ小屋沢川の合流地点
で原因とみられる油膜を確認したと発表した。先月、同川上流の温泉旅館の燃
料タンク配管から重油漏れが発生しており、県は同旅館を発生源とみて調べて
いる。
同旅館は1月25日までに暖房用燃料タンクの破損を発見。同日中に補修した。
翌26日に県利根環境森林事務所が同旅館付近の同川で油膜を確認し、同旅館
に対し、流出した重油をオイルマットなどで吸着・除去するよう指示したとい
う。油臭の原因が同旅館から漏れた重油にあるかは現時点で特定できず、県環
境保全課は「関係を調査している」とした。
◆佐野の産廃不法投棄:設備工事会社社長に有罪判決−地裁/栃木 (2/16)
佐野市の公園に産業廃棄物が不法投棄された事件で、廃棄物処理法違反(不法
投棄)の罪に問われた佐野市栃本町、設備工事会社「ケイノ」社長、慶野軍司
被告(65)に対し、宇都宮地裁(井上泰人裁判官)は15日、慶野被告に懲
役2年、執行猶予3年、罰金100万円(求刑・懲役2年、罰金100万円)、
同社に求刑通り罰金500万円を言い渡した。
判決によると、慶野被告は07年1月21日、同市栃本町の「栃本山ふれあい
公園」の整備工事現場に焼却灰などが混入した土砂約7・8立方メートルを不
法投棄した。
◆廃棄物処理法違反容疑で書類送検/福岡 (2/16)
15日、宗像市内の男性塗装工(27)を福岡地検に。昨年11月6日、同市
稲元の雑木林など2カ所に、産業廃棄物の塗料かすが入った18リットル缶5
8個や塗料が付いた毛布など計約620キロを不法に投棄した疑い。男性は塗
装会社から産業廃棄物の処理料を受け取っていたという。(宗像署調べ)
◆六価クロム:基準の倍、八幡東の土壌で検出/福岡 (2/16)
北九州市は15日、有害物質の六価クロムが溶出する恐れがある麻生ラファー
ジュセメント(福岡市)製のセメント固化材を使った市内の道路工事現場6カ
所のうち、1カ所で基準値の2倍近い六価クロムを検出したと発表した。
検出したのは八幡東区祝町の県道改修工事現場で、国の溶出基準(1リットル
当たり0・05ミリグラム)の2倍近い0・09ミリグラムを検出した。4月
以降、約570立方メートルの土壌を除去する。周辺土壌や地下水、河川の汚
染はなかった。
市は昨年8月の同社の発表を受け、同社製セメントを使用した道路工事現場6
カ所を特定。昨年9月から調査をしていた。同社の負担で汚染土壌を取り除く。
除去工事の影響で、都市計画道路の工期は3カ月程度遅れる見込みという。
【労働災害】
◆神栖の三菱化学工場火災:火花出る工具使用か−事故調査委/茨城 (2/13)
4人が焼死した三菱化学鹿島事業所の火災で、火事が起きたプラントで出火直
前、階下で別の作業をしていて亡くなった作業員が、火花の出る電動工具を持
ち込んでいた可能性が高いことが分かった。12日に県庁であった「三菱化学
鹿島事業所火災事故調査等委員会」の第2回会合で、三菱化学側が報告した。
火事を誘発する複数の作業が同時に行われていた可能性があり、調査委は「マ
ニュアルにない作業を恒常的にしていた」と指摘した。
火災は「第2エチレンプラント分解炉」(11階建て、高さ40メートル)で
発生。作業員らが10階で仕切り板を交換する準備をしていた際、弁が開いて
冷却オイルが霧状に漏れ、発火したとみられている。
調査委によると、出火当時は10階階下にいた別の作業員が「充電ドライバ
ー」と呼ばれる電動工具を使用していた可能性が高い。電動工具は現場から見
付かっていないという。発火源について「静電気、熱面発火の可能性もあり、
電動工具とは断定できない」としながらも「同時に工事をする際は、お互いが
どのような作業をしていたか、連携を取るのが常識だ」と指摘したという。
同社は、再発防止策として(弁など機械設備の)安全措置▽(工事の安全確認
手順の明確化などの)安全管理▽(避難経路の確保など)被害拡大防止▽組織
の安全文化の構築−−の4点を列挙した。
長谷川和俊委員長ら調査委側は、同社が示した事故防止策を評価したものの、
「安全確保のための常識的な対策がなされていない」「改善策を本当に実現で
きるのか。三菱化学がこれで変わるという担保がほしい」との意見が強く出た。
設備の強度率、トップが現場に行く回数などを具体的な数値目標として求めた
という。
調査委の第3回会合は3月12日に開催。報告書を取りまとめる方針。
◆桜川・フォークリフト死亡事故で書類送検/茨城 (2/13)
12日、桜川市の石材加工業、出川工業従業員の男性(39)を業務上過失致
死の疑いで書類送検。昨年9月22日、同市真壁町で、運転資格がないのにフ
ォークリフトを運転して荷降ろし中、トレーラーの荷台から約550キロの石
材を落下させ、付近で作業中のトレーラー運転手の男性(当時46歳)を死亡
させた疑い。また、筑西労働基準監督署は同日、出川工業と社長(67)を無
資格の男性に運転させたとして労働安全衛生法(就業制限)違反容疑で書類送
検した。(桜川署調べ)
◆労働安全衛生法違反:会社と所長送検−福岡中央労基署/福岡 (2/13)
福岡中央労基署は12日、労働安全衛生法違反の疑いで、建築資材販売会社・
乾産業(本社・大阪府八尾市)と、同社福岡営業所の男性所長(45)を福岡
地検に書類送検した。
調べでは、06年10月31日、博多区の福岡営業所の倉庫内で、法で義務づ
けられている資格教育を受けさせないまま男性社員(当時48歳)に、最大荷
重300キロのフォークリフトを運転させた疑い。同日午前、社員は倉庫内の
棚からフォークリフトで建築資材を取り出す際、バランスを崩して約4メート
ル下のコンクリート床に落下し、脊髄(せきずい)を損傷する大けがをした。
◆道路工事現場で死亡事故/福岡 (2/13)
12日午後3時40分ごろ、飯塚市平恒の市道補修工事現場で作業をしていた
嘉麻市平、会社員、徳満薫さん(47)が後ろからバックしてきた飯塚市赤坂、
会社員、琴慶輔さん(21)運転のタイヤローラーにひかれ死亡した。詳しい
事故原因などを調べている。(飯塚署調べ)
◆工事現場で転落死/長崎 (2/13)
11日午後4時20分ごろ、長崎市千々町の土砂抑止工事の現場で排水管敷設
作業をしていた同市江平2の土木作業員、橋口喜代信さん(60)が高さ約5
メートルのがけから転落し死亡した。(長崎署調べ)
◆かすみがうら・工場タンク爆発で男性重傷/茨城 (2/14)
13日午前9時20分ごろ、かすみがうら市上稲吉の建材メーカー「オート化
学工業」土浦工場で、円筒状の貯蔵タンク(高さ3・8メートル、幅2・35
メートル)が爆発し、常陸太田市の男性会社員(59)が左足骨折の重傷を負
った。男性ら2人がタンク胴体補強作業のために派遣され、溶接作業中だった。
タンクには通常、可燃性ポリウレタン原料が貯蔵されていたが当時は取り除か
れていたという。業務上過失傷害の疑いもあるとみて、工場関係者から事情を
聴く方針。(土浦署調べ)
◆アスベスト:石綿運搬、退職後に中皮腫 遺族が賠償提訴−奈良 (2/14)
日本通運(東京都港区)社員としてニチアス(同区)の工場で石綿の運搬業務
に従事し、退職後に中皮腫で死亡した奈良市の吉崎忠司さん(当時67歳)の
遺族が14日、安全配慮を怠ったなどとして、両社を相手に慰謝料など467
8万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
訴状では、吉崎さんは69年から2年2カ月間、ニチアス王寺工場(奈良県)
の駐在員として、石綿の荷受けなどに立ち会い、石綿粉じんを吸った。両社は
じん肺法に基づく注意義務などに反し、防じんマスクを支給しなかった。吉崎
さんは中皮腫と診断され、労災認定後の05年死亡した。
◆労災死亡事故:派遣先にも安全義務 「実質使用」賠償命令−東京地裁 (2/
14)
製缶会社で勤務中に労災事故死した飯窪修平さん(当時22歳)の両親=山梨
県南アルプス市=が、雇用主の人材派遣会社と製缶会社などに計1億9200
万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は13日、両社に約5170万円の支払
いを命じた。山田俊雄裁判長は「飯窪さんと実質的に使用従属の関係にあっ
た」と直接雇用関係のない製缶会社にも安全配慮義務違反を認めた。
被告側は派遣会社が製缶会社から請け負った業務への従事で、労働者の派遣で
はないと主張していた。原告代理人は「実質的に派遣と認めた判決。非正規雇
用が拡大する中で、派遣先経営者に労働者の安全確保を迫ったもの」と評価し
ている。
判決によると、飯窪さんはテクノアシスト相模(神奈川県相模原市)に雇用さ
れ、大和製罐の東京工場(同)で缶のへこみなどを検査していた03年8月、
高さ89センチの作業台から転落し頭を強く打って同11月に死亡した。
◆労災事故で死亡/佐賀 (2/14)
13日午後1時40分ごろ、佐賀市大和町東山田の河川敷で、河川工事の現場
監督をしていた小城市牛津町、会社員、杉原茂則さん(44)に、掘削用重機
のアームの先端がぶつかった。杉原さんは胸を強く打ち、病院に運ばれたが死
亡した。運転手の体が操作レバーに接触し、アームが動いたらしい。(佐賀署
調べ)
◆天童のガス爆発:会社社長を書類送検 業務上過失致傷容疑/山形 (2/15)
天童市の県営アパートで05年8月、「長岡ガス供給」(同市中里5)の従業
員2人が作業中にやけどを負ったガス爆発事故で、天童署は14日、当時同社
専務だった社長の男性(50)を業務上過失致傷容疑で山形地検に書類送検し
た。
調べでは、社長は05年8月25日、同市南町3の県営アパートで、従業員約
10人と地下室のガス漏れの点検作業をした際、安全確認を怠ったため、充満
したガスに送排風機から出た火花が引火して爆発し、従業員2人にけがを負わ
せた疑い。
ガスは一定の濃度を超えると爆発を起こす恐れがある。このためガスが充満し
た場合の作業は、濃度を調べながら送排風機で空気を送り込んで濃度を薄めた
後、送排風機でガスを吸引するのが本来の手順だった。しかし、社長は濃度を
調べず、拡散作業もさせないままガスを吸引させたため、高濃度のガスが送排
風機の電気機器部分に集まり、引火した。また、使っていた送排風機は引火を
防ぐ構造のものではなかった。
◆関門海峡の酸欠死亡:改善勧告せず−海難審判裁決/山口 (2/15)
昨年4月、下関市彦島西山町沖の関門海峡に停泊中の貨物船「第二十五千代
丸」で起きた船員2人の酸欠死事故の海難審判の裁決が14日、門司地方海難
審判庁であった。中井勤審判長は「海運業者が乗組員に対し、木材チップによ
る酸素欠乏の恐れがあることを理解させず、必要な安全対策の実行を確認しな
かったのが事故原因」と断定。一方で「再発防止に向けて指導強化の措置をと
っており、勧告はしない」と処分を見送った。
裁決によると、船は徳島県阿南市の海運業者「豊益海漕」が管理しており、酸
素濃度計や呼吸具などを常備していなかった。また、同社は積み荷が乾燥して
いる廃材チップだったため、酸素欠乏状態が生じる可能性は低いと判断。チッ
プ約800トンを船倉内の通気口がすべてふさがるまで積み込み、4月21日
に大阪港を出港した。同23日には船首部分の酸素濃度が死亡の危険がある1
0%を下回る3%に低下。船長(当時59歳)と機関長(同58歳)が原動機
点検のため船首部分の部屋に入り、死亡した。
◆労災で1人死亡/福岡 (2/15)
13日午後3時40分ごろ、田川市伊加利の廃棄物処理工場で、同市上本町、
作業員、村上大介さん(48)が高さ5・4メートルの作業台から転落し、腹
部などを強く打ってまもなく死亡した。換気ファン(直径約1メートル)の取
り付け作業中で、ファンがクレーンのフックから外れて落下し、ファンの固定
作業をしていた村上さんがバランスを崩したらしい。(田川署調べ)
◆北九州・八幡西区の3人死亡事故:市、労災防止へ研修 2社を指名停止/
福岡 (2/15)
八幡西区の送水管工事現場で作業員3人が死亡した事故を受け、北九州市水道
局は14日、労災事故防止研修会を小倉北区で開催、工事請負業者の現場代理
人や水道局職員ら約150人が受講した。
一方、同市契約室は、元請けの平林組(八幡東区)と下請けの大阪防水建設
(大阪市)の2社を同日から8月13日まで6カ月間の指名停止にした。3人
死亡という事態を重視し、指名停止期間の加重を適用した。
◆製紙会社で機械に挟まれ男性死亡/愛媛 (2/16)
15日午前2時25分ごろ、四国中央市川之江町の丸住製紙川之江工場で、同
市三島宮川2、同社社員、篠原健剛さん(59)が包装したロール紙にラベル
を張る機械に挟まれた。篠原さんは体を強く打っており、間もなく死亡した。
四国中央署が原因を調べている。
◆クレーンアームの下敷きになり死亡−越谷の建設現場/埼玉 (2/16)
15日午前9時50分ごろ、越谷市東町、建設中の商業施設「越谷レイクタウ
ン」内ビル3階で、東京都足立区六月町、建設会社員、山本敏明さん(46)
が、倒れてきたクレーン(全長6メートル)のアームの下敷きになり、頭を強
く打って間もなく死亡した。越谷署は業務上過失致死の疑いもあるとみて捜査
している。
調べでは、山本さんは自走式クレーンの横約1メートルに立ち、コントローラ
ーで操作していた。約230キロの壁材をつり上げ、コンクリート台(高さ約
1・5メートル)の上にいる別の作業員に壁材を渡す作業をしており、事故当
時は壁材を交換するために下ろす途中だったという。クレーンがバランスを崩
して倒れたとみて調べている。
◆崩落事故:サミット施設の現場で屋根崩れる 作業員3人軽傷−北海道・留
寿都 (2/17)
16日午後2時25分ごろ、後志管内留寿都村泉川のルスツリゾート駐車場に
建設中の北海道洞爺湖サミット国際メディアセンター工事現場で、金属製の仮
設雪覆い(幅52メートル、奥行き30メートル)の屋根が崩落し、男性作業
員3人が打撲などの軽傷を負った。
工事を管轄する北海道開発局と倶知安署が原因を調べている。
道開発局によると、3人は札幌市西区八軒、松山順一さん(47)▽同市白石
区北郷、福田利重さん(47)▽同市豊平区月寒東、佐々木勝弘さん(36)。
雪覆いは三角屋根の形をし、地面から最も高い所で約20メートルあった。
V字形に崩落しており、同署は雪の重みと構造上の問題の、両面から原因を調
べている。
メディアセンターは基礎部分の工事中で、道開発局は安全が確認されるまでの
措置として工事を中断した。
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