ＮＨＫの福地会長「多忙のため」横審委員辞任

　ＮＨＫの福地茂雄会長が相撲協会の横綱審議委員会（横審）の委員を辞任していたことが分かった。

　２日に村山弘義理事長代行（当時）に対し、多忙を理由に辞任届を提出した福地会長は「予算編成などを控えており、業務多忙のため。名古屋場所の中継中止とは関係はない」と述べた。野球賭博問題などの不祥事を受け、ＮＨＫは７月の大相撲名古屋場所の生中継を初めて中止していた。

　横審は２５日に東京・両国国技館で臨時会合を開催したが、福地委員は欠席扱いとされ、各委員にも辞任の報告はなかった。放駒理事長（元大関・魁傑）は「辞表は受理していたが、理事長の交代などで協会側の行き違いもあり、発表できなかった。横審の皆さまには辞任されたことを（秋場所後の）次回会合で報告したい」と説明。しかし、７月２６日の会合では一部委員からＮＨＫの中継中止に関し批判の声も出ており、辞任は中継問題も影響しているとみられる。沢村田之助委員（歌舞伎俳優）は「福地委員は（昨春に）就任した時から、すぐに辞めると聞いていた。辞めても秋場所の中継は絶対にしてほしいと言いたい」と話した。

[ 2010年08月27日 ]