PR:
出た!日本人初の大台 由規161キロ!!
|
<ヤ・横>7回2死二、三塁、由規は下園を空振り三振に打ち取り雄たけびを上げる
Photo By スポニチ |
ついに夢の大台が出た!ヤクルトの由規投手(20)が26日の横浜戦で、神宮球場の球速表示で日本人選手最速の161キロを記録した。5回にターメル・スレッジ外野手(33)への5球目に記録した。従来の記録はロッテ時代の伊良部(元阪神)や今季自身がマークした158キロだった。この日は敗戦投手となったが、7回を8安打3失点、11奪三振と力投。次は日本球界最速の162キロを狙う。
【試合結果】
【ヤクルト3―9横浜】ケタ外れの数字に、本人も観客も度肝を抜かれた。1点を追う5回1死。スレッジに対し、2ストライク2ボールからの5球目だった。
「今までになかった感じで指にかかった。三振を取りにいって手応えがあったので。ただ、そこまで球速が出るとは」。
ひざ元へ全力で投じた直球はボールとなったが、電光掲示板には「161(キロ)」。日本人最速の159キロどころか、夢の大台に乗る日本人最速だ。一瞬静まり返った球場から「おお〜っ」というどよめきが起こった。
真夏の夜の夢か、それとも歴史的瞬間か。小川監督代行は「どうなんだろうね」と言葉を濁したが、女房役の川本は驚かない。「きょうの中で一番速かったし、速っ!と思った。勝負の球だったし、力が入ったんだと思う」と証言した。
神宮球場側も自信を見せる。以前は打球などの球速を拾う誤作動があったため、08年の球場改修時にスピードガンの位置と台数を変更。バッテリーの延長線上に設置した従来の1台から、左右に1台ずつの合計2台に増やしたことで、投球のみ反応するようになった。戸頃場長は「ですから、161キロが出たということです」と説明した。
剛速球右腕への第一歩は、仙台育英1年時にリリースポイントを模索して「速く投げられる位置を1カ所だけ見つけた」ことだった。しかし、菊地トレーナーによると「下半身にも理由がある」という。一般には上、下半身の硬さは一致するが、由規は上が軟らかく、下が硬い。安定した下半身を土台に上半身をしなやかに使う動きは、伊藤投手コーチが「(土台が固定された)ピッチングマシンのよう」と表現する。その土台に油を差す作業として、7月29日広島戦(神宮)からは試合中の合間に股関節のストレッチを導入。以来3試合連続で158キロを叩き出していた。
161キロを出したが、試合は7回3失点で今季7敗目を喫した。「スピードは勝ちに生かしたい。出たことはうれしいけれど、そこが最大の目標じゃない」。真夏の夜の夢じゃない。20歳右腕には再び記録を塗り替えるチャンスがいくらでもある。
▼横浜・スレッジ(由規の161キロを打席で体感)ひざ元に普段より凄い球がきたので逃げるような感じになった。161キロと出ていたのでビックリした。小さな体であれだけ凄い球を投げられるのは素晴らしい。そういう場面に立ち会えて光栄。
≪神宮は球速出やすい?≫スピードガンは、設置する場所によって計測値が変化するため、球場ごとに「球速が出やすい」などの傾向も存在する。神宮球場は比較的球速が出やすいとされており、今年8月1日の世界大学野球選手権キューバ戦では東海大・菅野が、5月4日の東都大学リーグでは中大・沢村がそれぞれ大学球界最速の157キロをマークした。ある在京球団スカウトは「神宮は(右打者の)外角低めの球が最も球速表示が速い」と証言した。
≪メジャーでは最速167キロ≫メジャーでは、現役投手ではタイガースのズマヤとヤンキースのバーネットが持つ104マイル(約167キロ)が最速とされる。日本人大リーガーでは斎藤が07年6月に出した99マイル(約159キロ)が最速。ただし、球速はスピードガンの設置位置により違うため、公式記録としては扱われていない。ギネスブックでは74年に科学者立ち会いの下で計測されたノーラン・ライアン(当時エンゼルス)の162・3キロ(100・9マイル)が世界最速記録。火の玉投手の異名を持つボブ・フェラーは46年の計測テストで173・6キロ(107・9マイル)を記録したと伝えられている。
PR
関連ニュース
関連写真
- 唐川、6勝目!ロッテ40年ぶり8月以降“奪首”
- 清田V打!唐川と“千葉コンビ”で初お立ち台
- 西武、泥沼6連敗…指揮官怒「勝負根性ない」
- 片岡、自己最多の52盗塁!敗戦にも前向きに
- 出た!日本人初の大台 由規161キロ!!
- 点から線へ…カスティーヨ観察眼で由規討ち
- ラミレス、王さん超え!8年連続100打点
- 坂本、先頭弾含む2発3打点!長野2戦連発
- もう勝てないかと…内海、完投で2カ月ぶり白星
- グライ復帰は10月以降…CS間に合う?
- 吉見まさか…5発被弾、2回7失点KO
- “脇役”踏ん張った!ソフトB、ドローで奪首
- 土壇場で同点引き分け…指揮官「勝ちゲームよ」
- オリックス 長田が退団申し入れ、引退へ
- 会沢起用ズバリ!広島“悪夢”払しょく快勝
- 東出、今季絶望…右ひじ遊離軟骨摘出手術
- 阪神“22点打線”沈黙…下柳はまた背信
- 阪神・能見が実戦復帰「不安なく投げられた」
- 燃える中田“第2の故郷”で「1日1本」
- 日本ハム 島袋&一二三をリストアップ
- 逆転CS出場へ 楽天、3本柱フル回転プラン
- 米紙が紹介…楽天・ブラウン監督の“教え”が成果
- 日米決戦グローバルWシリーズ実現へ初会合
- 松井 主要3部門で“ミスター”超え
- イチロー通算1000三振「なかなかいい気持ち」
- 黒田“雑音”封じて初の2ケタ勝利に王手
- 松坂、登板回避!今季3度目のDL入りも…
- 岡島、3Aで1回1失点も26日に合流へ
- 上原、1カ月ぶり失点も2セーブ目
- ダル視察 オリオールズ国際スカウト部長が来日へ
- 福留、連続試合安打ストップも…3連勝に「正解」
- 五十嵐 2カ月ぶり本拠地登板で1回1失点
- 初出場の早大学院快勝/全国高校軟式野球
- 全日本選抜結団式…島袋「まだ疲れています」
- ドラフト候補・榎田「成長した姿見せたい」