永谷園、秋場所で呼び出し広告復活へ

　大相撲本場所で力士名を呼び上げる「呼び出し」の着物の背中に名前を入れるスポンサーであり、食品メーカーの「永谷園」が秋場所（９月１２日・両国国技館）から広告の掲出を再開させることが２５日、分かった。

　同社の担当者は「本場所を運営するにあたって、呼び出しさんの広告は雰囲気を醸し出すひとつの姿。大相撲を盛り上げたい気持ちからです」と広告復活の理由を説明した。

　また同社は、秋場所の懸賞の再開に関し「力士の皆さんが一生懸命に頑張ってるのはわかる」とした上で「健全な取組に懸賞をかけたいので、力士個人の取組にかける懸賞は慎重に判断したい」と検討段階であることを明かした。同社は今年の夏場所まで１場所あたり約２００本の懸賞をかけていた「大スポンサー」だったが、一連の野球賭博問題を受け、名古屋場所では懸賞を中止。だが着物広告の再開が決まったことで、大相撲の名物でもある「永谷園」の懸賞の復活へ、追い風が吹くことになりそうだ。

　協会関係者によれば、秋場所の懸賞に関して数社から問い合わせがあるという。名古屋場所では昨年の１０３３本から２４２本へ激減するなど大きな影響を受けたが、少しずつ普段通りの姿を取り戻しつつあるようだ。