東大和市と武蔵村山市の両市で、放火あるいは放火の疑いが強いとされた火災が今年に入り22件に達し、火災件数(46件)の47%と半数近くを占めていることが東京消防庁などへの取材でわかった。都内平均は28%で、他の地域と比べても放火の割合が高い。連続して放火されたと疑われるケースもあり、両市を管轄する北多摩西部消防署と警視庁東大和署は警戒を強めている。
今年1月から7月22日現在までに発生した放火の疑いがある火災は、東大和市内で9件、武蔵村山市内で13件。燃えたのはいずれも建物の外壁や倉庫、路上のごみなどで、建物を全焼する火災はなく、幸いにもけが人は出ていない。一方、一部地域では連続して路上のごみが燃やされるケースもあり、同署が捜査している。
また今年1月には、武蔵村山市内の小学校で、4件連続して立ち木などが燃える不審火が発生。同署はいたずらとみて調べている。
北多摩西部消防署はこれまでに管内でビラ4万枚以上を配布した。家の周りに燃えやすいものを置かない▽不審者を見かけたら近所で声を掛け合うなど地域で協力する--ことを呼びかけている。【池田知広】
〔多摩版〕
毎日新聞 2010年7月30日 地方版