山口県防府市で、存命なら186歳となる男性が戸籍上は生きている状態にあることが26日、わかった。江戸時代の1824(文政7)年生まれで、幕末の志士・坂本龍馬より12歳も年上になる。
同県ではこのほか、光市で1845(弘化2)年生まれの165歳の男性、周防大島町で164歳の男性、下関市で158歳の女性が戸籍上で「生存」していた。
所在不明の高齢者が相次いでいることを受け、山口地方法務局が今月17日、同県内の全19市町に調査を依頼。26日までに回答があった17市町では、「戸籍上生存」の100歳以上の高齢者が9414人いたという。生きていれば160歳以上が12人、150歳代が33人、140歳代が186人に上るといい、同法務局は「まさかこんなにいるとは」と驚いている。
各自治体は今後、こうした戸籍について法務局の判断を仰ぎ、許可が出たものから順次抹消するという。同法務局戸籍課は「生きている可能性がどれだけあるかを個別に判断するしかない。作業にどれだけ時間がかかるかわからない」としている。
九州ではほかに、熊本市で152歳女性、大分市で141歳女性、鹿児島市で140歳女性が、いずれも戸籍上は生存状態になっていることが各市の調査で判明した。
120歳以上(今年12月までに)で戸籍上は生存している人が315人に上る熊本市は「除籍するには親族などからの届け出が必要だが、身寄りがなかったり、戦争で家族全員が死亡して届け出ができなかったりしたためと考えられる」と説明している。