藤沢市民病院は25日、有機リン中毒で入院治療中に死亡した市内の男性(当時79歳)の遺族と賠償額1000万円で示談が成立したと発表した。治療費を差し引いた約857万円が支払われる。
同病院によると、男性は07年5月農薬を誤飲し入院、解毒治療をした。血液検査も実施し、低血糖になったが、血糖測定器に表れなかったため気付くのが遅れ、高次脳機能障害が生じ09年3月に死亡した。測定器のメーカーと調査したところ、この測定器は解毒剤と化学反応し誤った数値を示すと判明、今は使われていない。
病院によると、メーカー側も支払額の半分を負担するという。【永尾洋史】
毎日新聞 2010年8月26日 地方版