伊賀市の内保博仁市長は25日、市立上野総合市民病院の勤務医など職員の各種手当を増額する方針を明らかにした。勤務医の固定給を2割程度引き上げて過酷な勤務に報いるとともに、新たな医師確保につなげるのが狙い。9月議会に条例改正案を提出する。
増額するのは、地域手当と特殊勤務手当、医師確保手当の3種類。勤続10年目で妻、子ども2人扶養の医師の場合、固定給が年間1300万円から1560万円に増額となる。当直手当などに変更はない。県内の公立病院では、尾鷲市に次ぐ給与水準になるという。人件費は年間で約5160万円の増額となる。9月1日付で適用する方針。
同病院には現在、医師11人、看護師95人が在籍しており、厳しい医師不足の状況が続いている。内保博仁市長は「現在勤めている職員の満足度向上が大事。新たな勤務医確保にも取り組みたい」と話している。【伝田賢史】
〔伊賀版〕
毎日新聞 2010年8月26日 地方版