地域に根差した医療について学ぶ県の寄付講座「地域医療学講座」が10月、鳥取大に新設される。県が人件費などとして約1億1300万円を寄付。医学部と地域との結びつきを深めながら県内にとどまる医師を増やしたい考えだ。
講座は、地域医療体制などを研究し、地域医療に貢献する人材を育成。県内病院で実習を行う。全学年が対象。教員は全国から公募し、選考している。教授や助教授ら計6人のうち3人は県が国の地域医療再生基金から捻出(ねんしゅつ)した寄付で雇用する。
平井伸治知事と能勢隆之・鳥取大学長は24日、県庁で講座新設についての協定を締結。能勢学長は「地域医療に特化した人材養成ができる講座になる」と話し、平井知事は「講座は地域医療の人材確保につながる可能性がある」と期待を込めた。【宇多川はるか】
毎日新聞 2010年8月26日 地方版