長年不妊治療に取り組んできた自民党の野田聖子元郵政相(49)=比例東海=が第三者提供の卵子で体外受精し、妊娠したことが25日分かった。現在15週目。“夫”は事実上の婚姻関係にある飲食店を経営する7歳下の男性で、来年2月中旬に出産の予定という。野田氏は2006年に事実婚相手だった鶴保庸介参院議員と“離婚”。同氏との“結婚生活”で14回体外受精に挑んだことを明かしている。夫婦別姓推進論者の野田氏は、入籍は別姓法案成立後と考えており、事実婚の形をとっている。
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不妊治療の在り方をめぐる口論の末、06年に鶴保氏と“離婚”した野田氏が、体外受精で妊娠した。1960年9月生まれで、出産時には50歳になっている。
体質から自然妊娠が難しかった野田氏は、政治活動をしながら体外受精などの不妊治療を続けていた。04年、念願の妊娠を果たすも、流産。01年に事実婚関係となった“元夫”鶴保氏との間で、14回体外受精をしたことをのちにインタビューで告白している。
野田氏は26日発売の「週刊新潮」の手記で妊娠を発表。5月24日にアメリカでドナーから卵子提供を受け、受精卵を子宮に移植。6月14日に正式に妊娠が判明したという。卵管閉塞(へいそく)で自然妊娠が難しく、体外受精でも妊娠できなかったことから、08年に出会った“夫”とは、養子をもらうことも考えたという。手記の中で「『超』も『超』の高齢出産となります。この『おばさん妊婦』を、出産まで温かく見守っていただければ幸いです。何があっても『それでも私は産みたい』のです」とつづっている。
野田氏は08年1月発売の雑誌のインタビューで「元夫は最初『体外受精なんて動物実験の世界だろ?なんでそんなことしなくちゃいけないんだ』と言った」と“暴露”した上で、1日6回薬を飲み、スケジュールを調整し、採卵日を迎えた朝、「オレは種馬じゃない。精液なんて簡単には出ない」と言われ、ショックを受けたことなどを明かしている。
野田氏は結婚後も夫婦がそれぞれの姓を名乗ることができる選択的夫婦別姓制度の導入論者。現行民法が夫婦同姓を規定しているため、事実婚を選択している。