ミシシッピアカミミガメ。耳の部分に赤い模様があるのが特徴=神戸市立須磨海浜水族園提供
神戸市立須磨海浜水族園は7〜13日、国内で大繁殖している北米原産のミシシッピアカミミガメを捕まえて持参した人の入園を無料にする。日本固有種のイシガメが激減するなど深刻な影響を受けているが、生態はよくわかっていないため、国内初の研究施設を設けて駆除方法を探る。
ウミガメ研究者で「カメ博士」とも呼ばれ、今春就任した亀崎(かめざき)直樹園長(54)の発案。研究施設は約600万円かけて既存設備を改修し、7日にオープンする。アカミミガメ約3千匹を収容できる大型水槽を備え、来園者の見学もできる。
アカミミガメの体長は最大約30センチで、幼名ミドリガメ。1966年に大手食品会社が景品として大量に消費者へ贈り、川などに捨てられたのが繁殖の始まりとも言われる。研究員の谷口真理さん(27)が5〜7月に兵庫県内のため池6カ所で調べたところ、見つかったカメ84匹のうち61匹がアカミミガメだった。
餌や越冬方法などの生態はほとんどわかっていないという。亀崎園長は「不妊化などの効果的な駆除方法を研究したい」と意気込む。
入園料は18歳以上1300円、15〜17歳800円、小中学生500円。問い合わせは同水族園(078・731・7301)へ。(日比野容子)