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“急がば回れ”小沢氏、代表選出馬見送り?

山岡賢次副代表(左から2人目)らから民主党代表選への出馬要請を受け、満足そうな小沢前幹事長(左端)
山岡賢次副代表(左から2人目)らから民主党代表選への出馬要請を受け、満足そうな小沢前幹事長(左端)
Photo By 共同

 民主党代表選への出馬を検討している小沢一郎前幹事長が25日、都内で講演し「急がば回れ」と出馬見送りともとれる発言をした。しかし、その後、擁立派から出馬要請を受けると「少し時間をください」と即答を避けた。一方、菅直人首相は小沢氏との仲介役の鳩山由紀夫前首相と会談。結論が出ず、鳩山氏がロシアから帰国する29日以降に再会談する意向を示した。円高・株安対策そっちのけの代表選激化に批判が高まりそうだ。

 小沢氏はこの日午前、主宰する政治塾で講演。「下世話な政局話をするところではない」と直接の言及は避けたものの、日本の政治、経済の現状などに危機感を示した上で「日本人自身が自立した人間になり、きちんとしたモラルを身につけることが大事だ」と指摘。「今こそ急がば回れ」と語気を強め「教育に思いをはせなければならない」と続けた。小沢氏の発言を聞いた関係者は「“急がば回れ”という言葉に深い意味が込められている」と出馬見送りの可能性を示唆した。講演には谷亮子参院議員ら小沢氏に近い衆参両院議員約50人も参加した。

 夕方には、小沢氏擁立の中心の山岡賢次副代表が自ら主宰する勉強会で意見集約し、約30人が小沢氏の事務所を訪れ出馬要請。小沢氏は「過分なご推薦で感激した」としながらも「もう一度胸に問い掛け直し、最終結論を出したい」と即答を避けた。

 小沢氏は前日24日夜、都内で鳩山氏と意見交換し、鳩山氏は現時点で首相の再選を支持する考えを伝えた。鳩山グループも小沢氏への出馬要請は見送るべきだとの認識でほぼ一致。党内では小沢氏の出馬は困難との見方が出ている。

 一方、首相は衆参両院の1回生議員との対話集会を行い、25日は計21人が出席。3日間の参加者は総計87人で、首相側が目指していた100人には届かず、全対象者157人の5割強だった。

 夕方には官邸で鳩山氏と会談。鳩山氏は、小沢氏が首相の「脱小沢」路線に不快感を持っていることを伝えた上で、挙党態勢を構築するよう求めた。党内抗争の深刻化を回避するため、両氏をつなぐ“伝書鳩”を担った形だ。

 小沢氏が26日にも最終判断するとの見方がある一方、29日以降に行われる菅首相と鳩山氏の再会談の結果次第との見方もあり、予断を許さない状況だ。両陣営の駆け引きが長引く背景には、小沢氏側が影響力保持のため、代表選後の内閣改造、党役員人事で重要ポストを握りたいとの思惑があるとみられる。円高・株安が加速し、日本経済に大打撃を与える恐れがあるにもかかわらず、民主党の関心は代表選に集中しており、他党や国民からの批判の声は日に日に高まっている。

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