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【ゴルフ】遼 家族旅行でリフレッシュ2010年8月25日 紙面から
リフレッシュ効果で巻き返しだ−。26日に開幕するVanaH杯KBCオーガスタの練習ラウンドが24日、会場の芥屋GC(7146ヤード、パー72)であり、石川遼(18)=パナソニック=は後半の9ホールをラウンドした。予選落ちした全米プロ選手権から帰国後は関西オープンを欠場し、プロ転向後初の家族旅行やミニ合宿で心身をリフレッシュ。プラス思考を取り戻し、約2週間ぶりの実戦でファンを魅了するプレーを誓った。 精悍(せいかん)な顔つきに笑顔が戻っていた。照り付ける太陽の下、9ホールを回った遼が汗をぬぐう。「暑さに負けない体力をつくってきました。久々の試合は新鮮な感じがします」。失意の全米プロ選手権から約1週間。18歳がコースに出る喜びをかみしめた。 予選落ちショックを乗り越えた。全米プロ選手権から帰国後、遼は「自信を失い始めている」と吐露。逆境打破へ、帰国翌日の17日から20日まで毎日約5時間のトレーニング。20メートル、30メートル、50メートルのダッシュを繰り返した。さらに2〜3時間の素振りでスイングも追求。体をいじめ抜いたが、心のケアも忘れない。先週末の一大イベントは、静岡方面への家族旅行だ。 「ゴルフメーンではない旅行は初めて。いかに気持ちが張り詰めていたか分かった」。海で泳ぎ、温泉につかり、姉弟たちと遊ぶ中で心のコリは解消。気持ち新たに臨む後半戦。福岡はその“初戦”となるが、遼に勝利への力みはない。 「ギャラリーを魅了するのがプロゴルファーの使命。その基本に戻れた。悪いスコアを出したくない、ではなく、いいプレーをしたい。プラス思考でいく」 昨年のこの大会は3位だったが、2日目、3日目は首位。ギャラリーを大いにわかせた攻めのゴルフをもう一度。ひとときの“夏休み”を経て、遼の逆襲が始まる。 (寺西雅広)
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