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暗く狭い部屋 家具は不良品…弱者を食い物にした「家のはしら」

日当たりの悪い部屋で生活実態を訴える男性
日当たりの悪い部屋で生活実態を訴える男性
Photo By 共同

 日の当たらない暗く狭い部屋、わずかな家具は不良品…。知人をホームレスに偽装して福祉を食い物にしていた疑惑が浮上した不動産会社「家のはしら」。囲い込んだ生活保護受給者が暮らすアパートは、弱者からむしり取る「貧困ビジネス」の実態を示していた。

 大阪市東住吉区の物件に入居する無職男性(58)は「適当なことを言ってわしらをだまし食い物にした」と憤る。日雇い労働していた男性は不景気で仕事が激減し、住み込み先の宿代など3300円を工面できないほど生活が困窮した。

 3月、知人に「生活保護は1人で申請しても通らない。この人とだったら簡単に認められる」と「家のはしら」社長(57)を紹介された。社長に連れられ、数人と同市大正区役所に行き生活保護を申請。書類は社長が整えていた。

 しかし4月に入居した部屋は日当たりの悪い7畳のワンルーム。市のケースワーカーは4万2000円の家賃に「高すぎる」と驚いた。アパートの管理会社によると実際の家賃は2万8千円。家のはしらはさらに共益費と水道代7000円を上乗せし、4万9000円で貸していた。

 支給上限の約2万5000円で見積もったはずなのに、家具や食器は使い古しのテーブルや保温機能が壊れた炊飯器だけ。なべはすぐにさび、「不良品ばかりで全部合わせても1万円ぐらい」。

 引っ越しの際の敷金なども含め、大阪市からは合計約40万円を支給された。家のはしらが理由を付けてはピンハネし、最後に手元に残ったのはわずか3万円だった。

 部屋を出ることも考えたが、転居先を探す手間を考えるとためらってしまう。男性は「わしらは税金で生かしてもらっている人間。文句は言えない」とうなだれた。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年08月25日 11:28 ]

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