東京中日スポーツ杯で優勝し高々と手を上げる土井成樹(左)と吉野正人=東京都文京区の後楽園ホールで(七森祐也撮影)
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◇ドラゴンゲート・タッグリーグ
▽決勝トーナメント▽24日▽東京・後楽園ホール▽観衆2350人
「土井吉」が歓喜の優勝を果たした。真夏のタッグの祭典は、吉野・土井組が決勝で堀口・斎藤組と大熱戦の末、2年ぶり3度目のV。東京中日スポーツの鈴木遍理報道部長から東京中日スポーツ杯を手渡された2人は、9月の後楽園ホール大会でツインゲートタッグタイトルに挑戦することが決まった。一方、鈴木部長と因縁のある堀口は、同部長にかつらをプレゼントし、「優勝できなくてごめんなさい」と謝った。
前人未到3度目の制覇だ。ドラゲーが誇るタッグ屋「土井吉」こと、土井、吉野組はやっぱり強かった。07年、08年に続き、イケメンコンビが真夏のタッグリーグ戦の頂点に立った。
決勝T初戦では、予選で苦杯をなめたクネスカにリベンジ。優勝決定戦で、勢いに乗る堀口組を退け、「堀口植毛」の野望を打ち砕いた。
「夏のタッグリーグ、土井吉が3度目の優勝したぞー」
試合後、土井は絶叫した。出場20選手の中で誰よりも優勝、いや、本紙の1面奪取にこだわっていたのが土井だった。
「優勝したら1面なんですよね? 賞金200万円よりそれがモチベーションです。保存用、配布用、親せき用…。オレ、結構買い占めますよ」
土井がこう語れば、吉野も呼応する。「お金じゃ1面は買えないから。普段、プロレスを見ない人にも知ってもらいたい。いい意味で1面を利用して、露出したいんです」。専門誌の表紙を飾ったことはある。だが、プロレスの枠だけでなく、より多くの人に土井吉を知ってもらいたい−。そんな思いを込めて、予選から必死に戦い抜いた。
次の標的は決まっている。ツインゲート統一タッグ王者のクネスカとは別にもう一人いるのだ。09年6月、土井は神宮球場で始球式に登板。ヤクルトのマスコット・つば九郎にビンボールを投げ、乱闘に発展。見事(!?)腕ひしぎ逆十字で勝利をもぎとった。
「土井吉でドアラとやりましょう! オレがピッチャーで吉野がキャッチャー。ドアラが打席に入って始球式をやりたい。その後、つば九郎とやったみたいに戦えれば最高ですね」
マスコットハンターの血が騒いだのか、東京中日杯の後は中日ドラゴンズのドアラを仰天指名。土井吉の戦いは終わらない。
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