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足立「111歳」の家族 「死亡発覚の前に金おろした」

2010年8月25日5時0分

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 東京都足立区で戸籍上111歳の加藤宗現(そうげん)さんとみられる白骨化した遺体が見つかった事件で、遺族年金が振り込まれた銀行口座から現金が集中的に引き出されたことについて、家族が警視庁に「死亡が発覚すると口座が凍結されると思い、金をおろした」と話していることが関係者への取材でわかった。同庁は、区役所による調査の本格化を受け、死亡の発覚を懸念した家族が現金を急いで引き出したとみて調べている。

 警視庁などによると、2004年8月に加藤さんの妻が死亡し、妻が加入していた公立学校共済組合の遺族共済年金が04年10月分から今年6月分まで、加藤さんの口座に振り込まれた。

 支給額は月あたり約14万円で計約915万円が振り込まれた。口座からは、7月15日から23日にかけ少なくとも計約250万円が引き出され、その一部は貸金庫に移されていたという。

 捜査関係者によると、口座からはそれ以前も現金の引き出しがあり、7月末時点の残高は約340万円だった。

 足立区は、担当の民生委員から「加藤さんに会えない」と連絡を受け、今年2月ごろ調査を開始。6月から7月にかけ、区職員が加藤さん方をたびたび訪問し、調査を本格化させた。集中的な現金引き出しはこうした時期にあたる。捜査関係者によると、区の調査が本格化する前の引き出しは比較的少額だったという。

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