大阪市は25日、同市に本籍を置く120歳以上の人が5125人に上ると発表した。「最高齢者」は江戸時代末期、1857(安政4)年生まれの152歳男性で、本籍地は天王寺区。市によると年金支給や人口統計などには直接、影響しないという。市はこれらの人に関し順次、戸籍を削除する方針。「空襲など戦中・戦後の混乱で死亡届が出されなかった人もいるとみられる」と話している。
市によると、市内に本籍を置く人は約288万人。今月から戸籍の電算化が全面実施されたため、コンピューターで120歳以上の戸籍を検索し、実態が判明したという。これらの人はいずれも市内に住民登録がなく、所在不明という。
100歳以上で所在不明の高齢者の戸籍は削除できるが、市では各区役所が不定期に行うだけ。09年度の戸籍削除は、2区、25件にとどまった。電算化前は紙の台帳からこうした人を抜き出すのが難しかった、という。【小林慎】
毎日新聞 2010年8月25日 21時00分