警視庁、「１１１歳」立件へ　年金不正受給の疑い

　東京都足立区で「１１１歳」の加藤宗現さんとみられる遺体が見つかった事件で、警視庁は２５日、加藤さん名義の遺族共済年金を不正に受け取った疑いが強まったとして、詐欺の疑いで家族を近く立件する方針を固めた。

　捜査関係者によると、家族は、加藤さんが既に死亡していると認識しながら、２００４年９月に死亡した加藤さんの妻の遺族年金を加藤さん名義の口座に振り込ませ、妻が加入していた公立学校共済組合から計約９００万円をだまし取った疑いが持たれている。

　千住署によると、加藤さんは約３０年前に「即身成仏したい」と自室に閉じこもり、食事や水を取らなかったとされる。部屋に残された新聞の日付などから１９７８年末ごろには死亡していた可能性があるという。