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ホメオパシーに関する学術会議談話に「全面賛成」―日医と日本医学会
日本医師会の原中勝征会長と日本医学会の高久史麿会長は8月25日、東京都内で記者会見し、日本学術会議の金澤一郎会長が24日に発表した「ホメオパシー」に関する談話の内容に全面的に賛成するとの見解を発表した。
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ホメオパシーは、植物や動物、鉱物などを水で希釈して得た水を含ませた砂糖玉「レメディー」を用いる代替療法。同会議の会長談話では、「ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されている」として、医療関係者が治療に使用することは認められないと強調。ホメオパシーに頼ることで、「確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性がある」との懸念を示している。
高久会長は会見で、「学術会議の唐木(英明)副会長から、ホメオパシーの問題について医学会でも検討してほしいとの申し出があった」と説明。これを受け、医学会に加盟する76の臨床系学会で会議を開き、「ホメオパシーは科学的根拠がない医療であることで一致した」という。また、ホメオパシーのみの治療によって死者が出たとの報道や同会議からの要請により、日医と共同で見解を出すことになった。
原中会長は「全く根拠のないことが広がって、1つの新興宗教的な感覚で広がることに対する危機感を持たざるを得ない」との懸念を示した上で、「国民の皆様に警告として早くお話しておかないといけないだろう(と思った)。『これさえ飲めば治る』ということが蔓延して、病気が進行してしまう」と述べた。
高久会長は「普通の治療とホメオパシーを併用しているところと、ホメオパシーだけをしているグループがある」と指摘。ホメオパシーのみでは治療効果がなく、「生命にかかわる問題が起こる」と述べた。
ホメオパシーを活用する会員がいた場合への対応を問われた原中会長は、「犯罪にならないような問題でも、医学的におかしいような行為をしていることに関しては、きちんと注意を与える医師会になっていこうと思う」と述べ、自浄作用を持つ必要性を強調した。
原中会長はまた、長妻昭厚生労働相が25日、ホメオパシーなどの効果について厚労省内で研究する方針を示したことについて、「その動向、結論を興味深く見守りたいと思う」と述べた。
( 2010年08月25日 22:49 キャリアブレイン )
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