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文科省:医学部教育検討の審議会、薬害被害者が参加へ

 大学医学部や歯学部のカリキュラム改訂を検討している文部科学省の専門研究委員会の審議会場に、薬害被害者専用の席を設置し、発言の機会も設けることが24日決まった。専門委のメンバーは大学教授や病院関係者ら医療関係者が中心で、薬害被害者の恒常的な参加は初めてという。全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連、花井十伍代表世話人)の要望に文科省が応えた。

 専門委は、医学生らが卒業までに最低限履修すべき教育内容をまとめた大学の医学・歯学教育の指針の改革を検討するため今年6月に発足。年末に提言案をまとめ、早ければ来年度から改訂カリキュラムが導入される。

 薬被連は専門委の初会合に出席し、「再発防止を願う被害者の視点」を盛り込むよう要望。この日、委員としての参加を求めたのに対し、文科省は「ゲストスピーカー」として席を確保することを表明した。文科省は「広く社会的な要請を聞くいい機会になると考えている」と説明した。

 一方、薬被連は厚生労働省にも、薬局での一般用医薬品の対面販売の指導強化や医薬品行政を監視する第三者機関の早期設置などを求める要望書を提出した。【本橋和夫、佐々木洋】

毎日新聞 2010年8月25日 東京朝刊

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