「ノア」(22日、有明コロシアム)
杉浦貴(40)が“秋山超え”を果たし、ノアの第2次大航海へ向けてV汽笛を鳴らした。創立10周年大会を締めくくるGHCヘビー級選手権は、王者・杉浦が秋山準(40)の挑戦を退けてV4防衛。キャプテンとして箱舟の新航路を定め、9・26日本武道館大会では潮崎豪の挑戦を受ける。
時計を戻すわけにはいかなかった。10年前の旗揚げ戦は秋山が三沢、小橋、田上に競り勝ってエースの名乗りを上げた。その秋山に4度シングル戦を挑んで勝てなかった男が、パワーで圧倒してハードルを突破。五輪予選スラムを2度返されると、3度目は雪崩式で息の根を止めた。
旗揚げ戦を再現する4強戦を制圧し、今回は春のグローバル・リーグ戦覇者の高山に続いて準優勝の秋山も撃破。文句なしの実力を証明し「1回勝ったぐらいで時代が来たとは思わない。お客さんとの信頼関係を築いてこそ時代が来る」と、エースの自覚も口にした。潮崎との防衛戦にも「面白いんじゃないかな。武道館にはもっとお客を入れたい」と、自信は揺るがない。
(2010年8月24日)