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一戦必勝!城島、無敵黒虎でVダッシュ

 「一戦必勝」とVモード全開の城島
 「一戦必勝」とVモード全開の城島

 阪神の城島健司捕手(34)が23日、24日から始まる広島3連戦での連敗ストップを誓った。ペナントも残り37試合となり「とにかく目の前の1試合を勝ちに行く」とV争いモードに突入。またチームは前回、横浜3連戦で着用したブラックユニホームを今3連戦で着用する。3試合連続2けた得点で3連勝中の黒虎ダイナマイト打線が、再進撃の原動力となる。

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 いよいよ長いペナントレースが佳境を迎えた。その事実を城島の言葉がまざまざと物語っていた。「ここからは目の前の1試合、1試合を勝っていかないといけない」。残り37試合の時点ではっきりと認識した優勝争い。「内容よりも結果」の戦いに、ジョーは頭のスイッチを切り替えた。

 ここまでは、先を見据えた配球、次戦を見据えたリードも随所に見せてきた。後半戦開幕の際も「勝負はまだ先」と、一貫して慎重な姿勢を崩していなかった。それが23日の巨人戦後、初めて「優勝」という2文字を口にし、同一カード3連敗を反省。さらに「優勝するために、絶対に3連敗を阻止する」と固く胸に誓った。

 24日からの広島戦を前に「とにかく早く1つ、勝つこと」と連敗ストップへ意気込んだジョー。今回の3連戦は頼もしい“味方”もついている。17日からの横浜戦で着用したブラックユニホームを身にまとう。前回は3試合連続2けた得点で同一カード3連勝。黒虎ダイナマイト打線が、横浜投手陣を木っ端みじんに粉砕した。

 そのことを問われた城島は「じゃあ強いタイガースに戻るんだ!新聞記者が好きそうな話題だね」と苦笑い。自身も黒ユニホーム着用中は14打数6安打と好成績を残した。それでも好相性に目を細めることなく「(ユニホームが)黒でも何でも、とにかく勝てばいい」と勝利に執着する強い意志を口にする。

 第2戦先発が有力な広島の高卒ドラ1ルーキー今村は、同郷の長崎県佐世保市出身。ジョーがオフに地元で開催する野球教室に参加していた右腕が、時を経て、プロの舞台で相まみえることになった。それについても「相手が誰でも今のタイガースは点を取るのに必死だから」。これまでと同様、勝負事への私情は完全に消し去っている。

 セ・リーグの覇権争いは巨人、中日が1・5ゲーム差内にひしめく大混戦。ジョーはシーズン終盤に優勝争いへ加われることを「幸せな9月」という言葉で表現してきた。ホークス時代、正捕手に就いた97年から9年間で、5度、ペナントレースを1位で勝ち抜いた。その豊富な経験から導き出した勝負の分岐点。残り37試合、手に汗握る空気を力に変えながら白星をつかんでいく。

(2010年8月23日)
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