ロシア元軍人「死の商人」きょう米移送

　タイ警察筋は２４日、武器密売などの罪で米当局が起訴、タイで拘束されているロシアの元軍人で「死の商人」と呼ばれるビクトル・ボウト被告（４３）が２５日に、米国に移送されることを明らかにした。

　被告は米国で裁判を受けることになり、有罪なら終身刑になる可能性がある。

　２００８年３月にバンコクでタイ警察に逮捕されたボウト被告をめぐっては、身柄引き渡しを求める米政府が強い圧力をかけ、タイの高裁は今月２０日、引き渡しを認めなかった一審判決を覆し、３カ月以内の引き渡しをタイ政府に命じた。

　この決定に被告の母国ロシアが「政治的決定」と反発。ラブロフ外相は、被告が「祖国に戻れるよう必要なすべての努力を続ける」としていた。（共同）

　［2010年8月24日23時32分］