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「いすみ鉄道」中古車両210万円売り出し

 「ムーミン列車」などで知られる千葉県南東部、大原-上総中野間を結ぶ第3セクター「いすみ鉄道」が、車検切れの中古車両を210万円で一般に売り出したことが22日までに分かった。車両は同社が7両保有するうちの1つで、4年前から大多喜駅の車庫で保存していた。同社によると、座席などは現役時代のまま残っており、専門業者が整備をすれば自走もできるという。

 いすみ鉄道が売り出したのは1988年(昭63)富士重工製の「いすみ200型204号車」。全長15メートル、全幅2・5メートル、重さ約25トンで、鮮やかな黄色いボディーが特徴の運転席付きワンマン車だ。開業当時から06年まで18年間、現役としてバリバリ活躍していたが、ここ4年間は控え車両として休眠状態だった。このため同社では経営改善の一環として車両の一般への販売を決め、ホームページ上で情報を公開した。

 210万円の価格設定について、同社の鳥塚亮社長(50)は「特に理由はないが、これぐらいなら買ってくれる人もいるのではないか」という。導入時、新車で5000万~6000万円したものが「18年落ち」で約30分の1。同社長は「鉄道好きの方々には決して高くはないとは思います」と話した。

 いすみ鉄道は88年、JR木原線の廃止に伴い、沿線の自治体などが出資する第3セクターとして開業。大原-上総中野間の26・8キロを結ぶが、万年赤字の状態で、常に廃止の危機にさらされている。だがオリジナルせんべい「い鉄揚げ」や「房総のけむりまんじゅう」の販売など独自路線の経営努力が認められ、8月初旬に存続が決定したばかり。鳥塚社長によると、残る6車両も順次新型に入れ替えていく方針で、今回の売却が好評なら、今後も売り出しを実施する可能性もあるという。

 すでに問い合わせは会社経営者や個人らから2~3件あったという。「会社のシンボルにしたいとか、レストランに改装したいなどですね。できれば、いすみ線を愛してくれた方、かわいがってくれる方に買ってほしい」(鳥塚社長)。売却条件は送料別、現状渡し。大型トレーラーでの輸送費は県内でも100万~150万円ほどかかるほか、買った後の置き場所の問題など、実際は個人での購入はちょっと難しそうだが…。同社では9月下旬までには売却先を決定し、引き渡したいとしている。

 [2010年8月23日8時30分 紙面から]


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