日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムの社会ページです。



ここからこのサイトのナビゲーションです

共通メニュー

企画アーカイブズ

QAなう


  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. 社会
  3. 社会ニュース

人間なら100歳サル「ゴルゴ」も消えた

 野生ニホンザルの餌付けで知られる大分市の高崎山自然動物園で、人間なら100歳以上に相当する同園最高齢32歳のオス、ゴルゴが所在不明になっていることが22日までに分かった。もみあげが長く、人気劇画の主人公「ゴルゴ13」に似ている前ボスザル。今年6月に約1カ月間行方が分からず死亡扱いになりかけたが、7月に姿を見せ「不死身の男」と呼ばれた伝説の持ち主。同17日から再び姿を消して1カ月以上が過ぎたが、同園では不死身の男ゴルゴの2度目の帰還を待ち続けている。

 高崎山自然動物園によると、ゴルゴが最後に姿を見せたのは7月17日午後2時ごろ。高崎山の餌付け場で普段通りにエサの落花生などを食べていたという。その翌日から、餌付け場に姿を見せなくなった。高崎山のサルの寿命は25年がめどとされる中、ゴルゴは人間なら100歳を超える32歳。同園関係者は「普通ならいつ死んでいてもおかしくない年齢」としながら「ゴルゴ13同様、不死身の男だけに、期待を込めて待ちたい」と話している。

 ゴルゴは77年に高崎山の群れの1つ「A群」で生まれた「個体識別番号“13番”」のオスザル。他のサルに比べて黒いもみあげが長く、コワモテだったため、劇画「ゴルゴ13」にちなんでゴルゴと命名された。その後A群を離れてB群入り。戦いの日々の中で自らを鍛え上げ、98年に21歳でB群のボスに就任。以来、今年1月まで11年3カ月の長きにわたり、ボスとして君臨した。通常、高齢になるとメスザルにもてなくなるというが、いつまでも美女にも強いゴルゴ13のように繁殖期の現役を貫き、メスザルからよくもてる名物男だ。

 今年1月にB群副ボスとして力を付けてきたタイガーにボスの座を譲った。ニホンザルのボスは通常その座を追われると群れを去り、2度と姿を見せることがないのが通例だ。ただ、ゴルゴは群れに残って生活を続け、後継者のタイガーも一目置く実力者として健在ぶりを示していた。

 そのゴルゴが6月1日から約1カ月間、餌付け場にも姿を見せず、一時所在不明になった。ニホンザルは死期を悟ると群れを去り、山奥で野犬やイノシシなどに食べられて土に返る。通常、2週間以上姿を見ない時は戻ることはなく、死骸(しがい)も見つからないという。同園も死を覚悟し、B群3番手のバロンを副ボスに昇格させた。だが、ゴルゴは7月5日に群れに生還。不死身の男の本領を発揮していた。

 同園関係者は「話題に事欠かないサルだった」とし「人間社会で高齢者の所在不明問題が報じられている中、関連した質問も受けます」と複雑そうに話す。毎年9月にサルの年齢を1つ加える同園では、そろそろ生死の結論を下す方針だ。それでも、同関係者は「ゴルゴは別の山で生きている可能性もある。帰ってきてくれるとうれしい」と2度目の生還を信じている。

 [2010年8月23日8時53分 紙面から]


関連ニュース




キーワード:

高崎山自然動物園




社会ニュース

記事バックナンバー


政治ニュース

記事バックナンバー


経済ニュース

記事バックナンバー


国際ニュース

記事バックナンバー





この記事を読んだ人は以下の記事も読んでいます

  1. 1  岡ちゃん後任難航、代行監督なら原委員長 - サッカー日本代表ニュース
  2. 2  「鬼太郎ゲタ飛ばし大会」で最高記録誕生 - 社会ニュース
  3. 3  盲目黒ネコ「ジャック・ダニエルズ」発見 - 国際ニュース
  4. 4  「ムーミン列車」も/いすみ鉄道メモ - 社会ニュース
  5. 5  2冠の北島「疲れがどっと出ている」 - スポーツニュース




日刊スポーツの購読申し込みはこちら

  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. 社会
  3. 社会ニュース

データ提供

日本プロ野球(NPB):
日刊編集センター(編集著作)/NPB BIS(公式記録)
国内サッカー:
(株)日刊編集センター
欧州サッカー:
(株)日刊編集センター/InfostradaSports
MLB:
(株)日刊編集センター/(株)共同通信/STATS LLC

ここからフッターナビゲーションです