2008年、アメリカの金融機関の経営状態がどんどん悪くなる中、同年初めごろ1ドル=109円程度だった円は、じりじり上がり続け、10月には90円台になり、12月に入って90円を突破した。
アメリカでお金のやりとりに関する制度を決める機関を「アメリカ連邦準備制度理事会」(FRB)という。ここが2008年12月16日、金利を事実上ゼロにするという政策を打ち出した。これまでアメリカより金利が低かった日本と立場が逆転。わずかでも高い金利の日本円を買う動きが強まった。次の日にはニューヨーク市場で1ドル=87円13銭となった。ここまで円高が進むのは13年ぶりのことだった。
円の価値が上がるっていうことは、少ない円でたくさん買えるようになるってこと。円高がずっと続くといいのに。
円の価値が上がって喜んでいるだけでいいのかな? 石油など資源の少ない日本は外国から輸入し、製品を作って外国に売る「加工貿易」で発展してきた。円高になると、外国で売る日本の商品の値段はどうなるんだろう。
ニュースがわかる 2009年6月号
2009年6月12日