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「ガンプラは人生の相棒だった」 自宅放火被告の初公判

2010年8月24日23時15分

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 人気アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル(ガンプラ)を家族に処分されたことに腹を立て、兵庫県加西市の自宅に放火したとして、現住建造物等放火罪に問われた会社員の男性被告(30)の裁判員裁判の初公判が24日、神戸地裁姫路支部(森浩史裁判長)であった。被告は起訴内容を認め、被告人質問で「(ガンプラは)体と心の一部だった」と述べた。

 被告は昨年8月9日午後2時すぎ、自室6畳間に灯油をまいて火をつけ、木造住宅約220平方メートルを全焼させたとして起訴された。

 検察側は冒頭陳述で、被告の部屋を掃除した母親らに200〜300箱分のガンプラの一部をゴミと一緒に捨てられたと思い込み、自暴自棄になったと動機を説明。「家族が自分を理解してくれないと怒りを募らせ、ガンダムのプラモデルと共に焼け死のうと思った」と指摘した。実際にはゴミ袋に入れられたまま捨てられていなかったという。

 弁護側は冒頭陳述で「被告にとって(ガンプラは)人生の相棒のような大切な存在だった」と主張し、再犯の可能性は低いとして執行猶予付きの判決を求めた。被告は「プラモデルを見ていると、どんなに仕事がつらくても明日は仕事を頑張ろうという気になれた」と述べた。判決は26日に言い渡される予定。(川田惇史)

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