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女性は男性よりも依存的、受動的であり、攻撃性が低いと言われています。 その背景には、男女の遺伝的体質や生理学的な違いがあり、そこから社会生活での役割に違いが生まれてくると考えられます。 女性には犯罪者が少ないとか、犯罪の種類や手口が男性と違うと言われるのも、女性特有の心理や行動の傾向が深く関係しているからです。 例えば、近年、交通業過事件を除いた刑法犯で検挙される女性は、検挙人員全体の20%ほどですが、昭和37年までは10%以下でした。 戦後、女性の犯罪が増えたとは言っても、女性の犯罪に占める割合に急激な変動はなく、60年かけてゆっくりしたペースで女性の比率が増えてきているのが分かります。 男女別に犯罪の手口を見ましても、以前と大きな変化はありません。 犯罪で最も多い窃盗を例に取りますと、女性の窃盗事件の80%以上は万引きで、その半数は専業主婦と非行少女による衣類、装飾品、化粧品、食品などの生活用品を狙ったものです。 空き巣、店舗荒らしなどの侵入盗や自動車窃盗は、男性に多くても、女性では稀です。 昭和50年以後、覚醒剤犯罪が増え、近年では、毎年2、3千人の女性が検挙されていますが、その内容のほとんどは、自分で使用するのが目的で、それを入手する関係から暴力団関係者と接触ができますが、極道の女になる話はフィクションの世界のことです。 また、女性犯罪の中でも、非行少女たちと成人とでは犯罪内容が異なります。 恐喝、傷害、放置自転車・バイク盗、トルエンなどの有機溶剤乱用は、非行少女たちには比較的多いのですが、成人に達すると次第に減ります。 代わって増えるのが少女時代から始まった覚醒剤の使用と万引きです。 覚醒剤の使用は17歳頃から始まり、病み付きになって何度も検挙される女性がおります。 万引も加齢と共に習慣化し、60歳以上の窃盗犯女性では、その90%以上が万引きです。 昭和58年以来、覚醒剤犯罪で刑務所に入所する女性の数は、現在に至るまでいつも第1位を占め、第2位を窃盗が占めているという順も変わりありません。 かつて、女性の教育水準が上がり、社会的、経済的参加の機会が与えられて、自立するようになれば、犯罪への誘惑や機会も増え、従って女性犯罪が男性並みに増えると、社会的条件を重視した学説がありました。 しかし、統計から見る限り、女性の社会進出と犯罪とはあまり関係がなく、むしろ女性の特徴とされる依存性、受動性、非攻撃性の方が犯罪との関係が深そうです。 では、女性は、本来、あまり犯罪をしないと言うのは、本当でしょうか。 答はノーです。 女性に犯罪者が少ないように見えるのは、女性が出廷したり、刑務所に収容される人数が男性よりも少ない、ということに過ぎません。 起訴猶予になる確率は、男性では30%台なのに、女性では50%台ですし、有罪判決を受けても、執行猶予になるのは、男性では60%台なのに女性は70%以上です。 実刑判決のを受けた場合でも、男性よりも平均して刑期が短いことが統計から分かります。 また、統計がないため、憶測ですが、警察段階での微罪釈放率も女性の方が高いのではないでしょうか。 米国の社会学者ポラックは、その著、「女性の犯罪」 の中で、女性に犯罪者が少ないのは、女性に対しては、男性の警察官は逮捕したがらない、検察官は起訴したがらない、裁判官は有罪にもっていくのを避けたがる傾向があるなど、男性の女性に対する 「父親気質」 「騎士道精神」 があるからだと述べていますが、男性が女性の過ちに対して甘いのかどうかは、実証されていません。 むしろ司法手続きの段階で男女間に差が出てくるのは、女性の場合、まず、職業犯が少ないことがあげられます。 窃盗事件では、その多くが万引きであり、横領事件では、ほとんどが路上の放置自転車盗であるなど、被害金額があまり高額でなく、犯行後すぐにでも被害弁償ができる程度のものが多いことや、家庭での保護が得られる場合が多いこと、子育て中の専業主婦では実刑が家庭にもたらす影響が大きいことなどを考えて起訴猶予や刑の執行猶予にすることが多いためです。 また、覚醒剤犯罪では、男性の場合と違い、密輸、密売といった営利を目的とした事件は稀で、他から誘われて好奇心から使用し始めるといった受動的な動機のもの、一度検挙されると使用を止めるケースや医療機関で治療を受ける女性が少なくないことなどが実刑までに至らない理由に上げられます。 裏を返して言いますと、折角、刑の執行猶予が与えられても、また、仮釈放で早めに出所できても薬物が止められず、習慣化した女性だけが服役しているということです。 男子受刑者では、窃盗と覚醒剤を合わせても、全体の40%以下ですが、女子受刑者では、60%以上がこの2つで占められています。 彼女たちにとって、これらは経済的な利欲から行われるのではなく、自分でも止めたいと思いながら止められず、何かにすがりたい気持ちが満たされない心理的な問題に起因するものが多いのではないかと考えます。 覚醒剤常習者は、刑罰の対象としてではなく、薬物依存の患者として医療の対象とすることもできます。 万引きも強迫的衝動から常習的に行われているのであるならば、これも精神医療の対象になります。 いずれも人格障害者とは違い、医療になじみやすく、出所後、医療の受け皿も期待できるでしょう。 全国に7か所ある女子刑務所は、いずれも収容定員が300~500人と小規模施設であり、逃走などの保安事故がないため開放的処遇が一般的となっておりますから、人材が得られるならば、この種の受刑者には矯正処遇の効果がかなり期待できると思います。 ただ、一番の問題は、少年矯正施設(少年鑑別所、少年院)には多数の女性心理専門職や教官がいるのに、女子刑務所には配置されていないことです。 平成16年に女子受刑者の入所が、昭和22、23年以来、ひさびさに2千人を突破しました。 ※このブログはトラックバック承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
今回の畠山容疑者のような女性による犯罪については、もう男女の違いとか言う次元を越えてしまっているように思います。自分の腹を痛めて生んだ子供に対する愛情、感情は男には到底理解できないものですが、この畠山容疑者は、そういった感情とはまったく異次元の欲求・動機に導かれて子供二人を殺害する行為に及んだのでしょう。畠山容疑者の心の闇は深すぎて恐ろしいです。しかし、こう言う人間を生み出した環境、背景はどういうものだったのか、しっかり分析しておくべきです。一つの全くIsolateされた事例として簡単に片付けるべきではない気がします。 彼女に会ったこともなく、経歴も知らないで勝手な推測をお許し頂ければ、演技性人格障害、自己顕示性精神病質が疑われるケースではないでしょうか。 自分が注目の的になっていないと満足できない、舞台の主人公でなくでは我慢ならない、そのためには、警察に迎合して、自分に不利なことでも、嘘でも認めてしまうそんな女を想像します。 精神鑑定が必要です。 今まで、娘は事故死だと断定していた警察の方は、どうなるのでしょうね。 もしかして、娘の殺害自供は嘘かも。 realutopiaと申します。先ほどは当ブログへのご来場、ありがとうございました。心理職員というお仕事を初めて知りました。社会治安を維持する一端を担う重要な職務ですね。犯罪の男女差ということですが、放火も女性に多いという話を聞きました。肉体的に劣っていても可能な犯罪だからだそうです。自称ネットアイドルの事件も記憶に新しいですね。男女共同参画社会は、犯罪のボーダレス化も促すのでしょうか。 realutopia さま ユートピアとは程遠い当家にお出で頂き有難うございました。 お問い合わせの放火ですが、ライター一つで大火の原因ともなるもので、昔から弱者の犯罪と言われています。 平成17年版犯罪白書によりますと、放火検挙総人員867人中、女性が177人(20%)。 少年が282人(33%)。 少年の6割以上の179人(63%)が14歳未満の子どもとは意外でしょう。 精神障害者が97人(11%)で、ウツ病患者による無理心中事件が時々あります。 「弱き者、汝の名は女なり」 とハムレットは言いましたが、現在ではどうでしょうか? 例えば、中学生や高校生に関して言えば、万引きは、圧倒的に女性が多いですね。大人でも主婦は多いのではないですか。生理の時にはそんな気になるとも言いますし。 kimagurebitoさん。 万引きは、10円安くても、別の店へ走るいじましい主婦の姿を彷彿させます。 それが高じて、「お金を払うのが惜しかった」 と言うところで、子どもの頃のしつけの問題かと思います。
犯罪と月経との問題は、犯罪学の父、ロンブロゾーが逮捕された女性80人中、71人が犯行時に月経中だったと発表して以来、犯罪との関係が研究者間で論議されました。 しかし、現在では、感情面での異常性格者や犯罪性のある女性、精神的葛藤をもつウツ状態の女性などが、精神的平衡を失ったとき、月経が犯行の動機、要因の一つに過ぎないとする説が有力です。
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