23日午前11時半ごろ、福井県大野市鍬掛の山林に設置した捕獲檻(おり)にクマが入っているのを市職員が確認した。市職員ら5人が車で檻を奥山に運び、午後2時20分にクマを放とうとしたところ、檻の中で死んでいた。市農林整備課によると、死因は熱中症の可能性が高いという。
檻はドラム缶を横倒しにした構造で、クマが入るとふたが閉まる仕組み。クマは体長約1メートル、体重約60キロのオスの成獣で、午前11時半に市職員が檻の中を確認したときには生きていた。職員が檻の中の暑さを心配して水を与えると飲んだが、午後1時半に車に積んで奥山に向かった時点で、檻の中で動く気配がなかったという。遺体は焼却施設「ビュークリーンおくえつ」で焼却処分された。(鎌内勇樹)