「今週見舞いに行く予定だったのにショックです」と石川さん。「がく然とした。オレより若いのに」と前田さん。取材現場で梨元さんと戦ってきたリポーター仲間は声を震わせた。
石川さんは1972年に取材現場で知り合った梨元さんに誘われ、88年、女性誌編集者からテレビリポーターに転身。「一本気の人。仕事も私生活もきまじめで裏表がなかった」と故人の人柄を偲び、「トイレに歩いて行くのもつらそうだったのに、情報収集はしていた」と病院に見舞った際のエピソードを明かした。
実は今週も見舞う予定だったといい「21日にメールして、ふだんはすぐ返事が来るのになかったのでおかしいと思っていた…」と声を落とした。
梨元さんと同様、女性誌記者出身の前田さんは「テレビの世界では彼が先輩。芸能リポーターの存在を認知させた先駆者で、スクープも断然多かった。勘と行動力がすごかった」とたたえた。
2人は“犬猿の仲”といわれたが、「20年くらい前に『仲が悪いようにしていた方が面白いんじゃない』と彼が言い出してね。実際には一緒に飲んだ時に心臓の薬を見せ合ったりして、仲は良かったんだよ」と“真相”を明らかにし、「同時代を戦ってきた戦友だ。まだ彼の死を認められないところがある…」と悔しがった。