全裸、背中にタイヤ痕…アイルランド出身英語講師死亡

　群馬県警富岡署は２２日未明、同県富岡市の国道で同市に住むアイルランド国籍の英語指導助手アラン・ジェームス・バックレイさん（３２）が全裸の状態で倒れているのを発見し、病院に搬送した後に死亡を確認した。酒に酔った後とみられる様子だったバックレイさんの背中にはトラックのタイヤ痕とみられる傷が残っていた。同署は同日午後、運転手・若林正美容疑者（６３）を逮捕した。

　死亡したバックレイさんの背中にはトラックのタイヤ痕とみられる傷があり、頭部側面や大腿（だいたい）部にも大きな傷を負っていた。現場検証の路上には、人の形になぞった白線とドス黒い血痕が残されていた。

　富岡署によると、２２日午前３時２５分頃、国道２５４号を走行していたトラック運転手の男性（３５）が全裸で路上に横たわっているバックレイさんを発見し、１１０番。駆け付けた救急隊が近くの病院に緊急搬送したが、約１時間後に死亡が確認された。

　通報があった約１時間前の午前２時前後に２度、近所のコンビニエンスストアでバックレイさんが缶ビールなどを購入する姿が確認されており、現場から数十メートル離れた歩道には衣類や缶ビールの空き缶などが散乱していた。

　富岡署は現場の状況からひき逃げ事件として捜査。栃木県内で不審なトラックを発見し、同日午後、自動車運転過失致死などの疑いで運転手・若林正美容疑者を逮捕した。同署によると、「怖くなって逃げた」と容疑を認めている。

　富岡市教育委員会などによると、アイルランド・コーク生まれのバックレイさんは昨年７月に外国青年招致事業（ＪＥＴプログラム）による外国語指導助手として来日。１人暮らしをしながら、富岡市の小中学校計３校で週４日（１日３コマ前後）のペースで英語を教えていた。今年７月までの契約だったが「非常にまじめで熱心で、学校での評判も良かった」（市教委関係者）ため、契約を１年間更新したばかりだった。アイルランドに住む遺族には大使館を通じて伝えられる。

（2010年8月23日06時01分  スポーツ報知）

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