親方衆２、３人だけ発言

　日本相撲協会は２３日、東京・両国国技館で親方衆や横綱・白鵬ら十両以上の関取、一定の格付け以上の行司、床山、呼び出しら約２５０人を集めて異例の意見交換会を非公開で行い、公益財団法人の認定に向けた説明などが行われた。

　放駒理事長（元大関・魁傑）によると、意見交換の場では親方衆が２、３人発言しただけで、活発なやりとりはなかった。角界再生への意識形成を図るのが開催の目的だったが、同理事長は「全員の中では言いにくいという意見もあった」と話した。今後は力士会や行司会、床山会など各職務別の会合で協会の在り方について話し合う見込み。

　意見交換会では初めに、講師として招いた公益法人協会の太田達男理事長が公益法人制度改革について説明。公益財団法人の認定には大相撲の興行自体が公益事業と認められることが必須で、不祥事の根源を断ち切り、現行組織の抜本的な改革も必要だとした。放駒理事長は「ハードルはたくさんあると思うけど、早く解決していきたい」と話した。

　役員以外の親方で構成される年寄総会も行われ、理事会などでの決定事項について情報伝達の悪さを改善するよう要望が出た。年寄総会の会長には、相撲協会執行部に入っている尾車親方（元大関・琴風）に代わり、春日野親方（元関脇・栃乃和歌）が選ばれた。