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相撲協会:初の意見交換会に250人 力士から発言なく

意見交換会に参加する全関取と親方ら=両国国技館で2010年8月23日、塩入正夫撮影
意見交換会に参加する全関取と親方ら=両国国技館で2010年8月23日、塩入正夫撮影

 日本相撲協会は23日、東京・両国国技館で意見交換会を開き、親方や十両以上の力士、行司ら約250人が出席した。協会員の意思疎通を目的に、初めて実施された。

 まず、公益法人協会の太田達男理事長が講義。公益財団法人に移行するためには、興行自体が公益事業に認められなければならず、「不祥事の根源を絶ちきらないと市民の理解は得られない」と説明したという。

 意見交換では力士から発言はなく、2、3人の親方から「親方は公益財団法人の評議員になれるのか」などの質問が出るにとどまったという。理事長代行時に開催を決めた村山弘義副理事長(元東京高検検事長)は「非常に有意義だった」と述べたが、活発な発言を促すため、今後は親方、力士、行司など職種ごとに意見交換会を開く。協会は情報伝達をスムーズに行うため、新型携帯端末「iPad(アイパッド)」約60台を各部屋や外部役員らに支給する。

 また、意見交換会に先立って年寄総会が開かれ、改革委員会の設置が一部親方から提案された。理事会に出席しない委員以下の親方でつくる年寄会の会長が、尾車親方(元大関・琴風)から春日野親方(元関脇・栃乃和歌)に変更された。【武藤佳正】

 ◇「肩すかし食らった感じ」

 協会主体で改革に取り組むための新企画として注目された意見交換会。会場で出た意見や質問は「親方から二、三あった。残念ながら力士からは出なかった」(放駒理事長)と、第1回会合は活発な議論もなく終わった。「ガバナンス(組織の統治)の整備に関する独立委員会」のメンバーも傍聴したが、渡辺美樹委員(ワタミ会長)は「力士たちの意見が聞けなかった。相撲で言えば肩すかしを食らった感じ」と期待はずれの内容に落胆を隠さなかった。

毎日新聞 2010年8月23日 19時44分(最終更新 8月23日 19時50分)

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