・テスト板にテストしたテストが思ったよりテストだったんでチラ裏でテストしたほうがテスト的にはテストになるんじゃないかと思って板変更をテストしました。
・中身なんかないですよ?
・内容が大体テストなのでテスト板に戻れと言われたら戻ります。
・これはネタというべきなのか習作というべきなのか、それとも別の何かなのでしょうか。わかりません。
・そもそも適切な板もわかりません。
・そんなことより練習の場なのでお題くださいな。
「バカとテストと部屋とYシャツと俺とお前と大五郎と愛しさと切なさと風の谷なう。-5分前以内前後くらい-それはあなたです!」
それはテストだった。
主人公の名はテスト。
ヒロインの名はテスト。
この異世界はテストと呼ばれ、文明のピークが過ぎて、荒廃していた。そこに住む少数の人類はテストと称していた。
しかし、この世界にはびこる悪の機械人間集団テストがテストをテストし始めた結果、テストがテストであることがわかり、テストだった。
「それではテストだってテストではないか!」
主人公のテストは激怒した。
「そんなに怒ることないじゃない。私たちテストは既にテストに巻き込まれてテストなのよ」
そうなだめるのはヒロインのテスト。
「くっ……お前、あのテストたちがテストするのを見て何とも思わないのか!」
テストはますます怒りだした。
「今のはあなたをテストしてみただけだわ。ごめんなさい。私だって……テストに家族をテストされてテストとしての誇りを傷つけられているのよ」
「そう……だったな……。こっちこそすまない、テスト」
「いいのよ……あなたがそう言ってちゃんと私のほうを見てくれれば」
テストがテストに言う言葉はとてもテストな響きで、テストは思わず、「テストだ」と心の中でつぶやいた。
「ほら、すっごく熱くなってる……」
テストは自分のテストをテストのテストに押し付けた。
「ばかっ、こんなところでテストをテストしたらテストしちゃってテストになるかもしれないんだぞっ」
そう言ってテストはテストの肩を抑えたが、突き放すことは出来なかった。
「私は構わない。テスト……あなたと一緒なら、それでいいの」
テストの耳にはテストのテストな吐息が触れた。テスト特有のテストがテストで、テストはまるでテストのような心地になっていた。
そんな気持ちになったのはテストの人生で初めてのことだった。例えばテストがテストだと知ったときも、テストがテストになっているのを見たときも、そんな気持ちにはならなかった。
――俺はテストのことが、テストなんだ。
その時になってようやくテストは自分のテストへの感情を知った。
「テスト……俺はテストのことが、テストだ!」
テストは驚いたような表情になったかと思うと、柔らかな笑みを浮かべた。
「ばか。待たせすぎだよ?」
ああ、彼女のためになら、俺はたとえ一人になってもテストの生き残りとして、テストたちと戦える。
テストは思った。
テストはテストのテストをそっとなでた。そしてテストの顔に手を添えた。
テストのほうも少し背伸びをすると、テストは目をつぶり、テストとテストを重ねた。
その間にどれほどの時間が経ったかわからない。だが確実なのは、お互いのテストを確認し、交換したということだ。この極度に文明が爛熟したのちの、荒廃したテストという世界においては、それが出来るだけで幸せだった。
二人もそれをわかっていたようで、覚悟を決めた。
「行くわよ」
「おう」
テストとテストは互いの手を取り合い、建物の影から出て行った。そのまなざしには一点の曇りもなく、テストとしての誇りに満ちていた。
生き残っていたテストもう、彼らだけであった。テストとテストは、最後のテスト戦士として、テストを片手に、支配者たるテストに挑んでいったのである。
こうしてテストという世界から姿を消したテスト。それはテストが意図的に消したものでもあり、再び姿を見せることもないだろう。
しかし、覚えていて欲しい。かつてテストとテストという、二人の戦士がいたことを…… 〈完〉