蓮舫行政刷新担当大臣は、記者会見で、来年度予算の概算要求をめぐって、防衛省が成長戦略の実現などを目的に設けられる「特別枠」に「思いやり予算」などを要望する方針を固めたことについて、「なかなか削れないものを『特別枠』にのせようという動きがあるが、その前に事業のむだをチェックすべきだ」と批判しました。
防衛省は、来年度予算の概算要求をめぐって、政府が一律削減の方針を決めたことを受け、在日アメリカ軍駐留経費の日本側負担、いわゆる「思いやり予算」などの予算項目については、概算要求には盛り込まず、「特別枠」として要望する方針を固めました。これについて、蓮舫行政刷新担当大臣は「およそ義務的経費で、なかなか削れないものを、『特別枠』にのせてこようという動きがある。そういう動きをする前に、まずは事業にむだがないかや、存続性に意義があるのかどうかをすべてチェックをしてもらいたい」と述べました。防衛省としては、削減困難な予算項目を特別枠で要求することで、結果的に今年度なみの予算額を確保したいというねらいがあるものとみられますが、蓮舫大臣の発言は、特別枠は、菅総理大臣が政権公約や成長戦略の実現などのために設けたものであり、今回の防衛省の対応は、そうした趣旨に添うものではないと批判したものです。