里親ボランティア
夏休みの帰省で、今年も愛菜(仮名/女子高生)がやってきました。
奈々と同級生で、小学生のときから仲良くしている愛菜は、
東京都公認の児童養護施設で生活しています。
一人っ子の愛菜のお母さんは、愛菜が小2のとき病気で亡くなり、
父ひとり娘ひとりの父子家庭になってしまった。
お父さんは、警察関係の方で立派な方だったが、こちらも一人っ子で既に両親を亡くされていて、
仕事が忙しいときには、うちの子供たちと一緒に夜ご飯を食べて、お風呂に入って、
お父さんが帰宅する頃に帰宅する、ということも時々あった。
あれは忘れもしない、小学校の卒業式の一週間前。
そんな愛菜のお父さんまでをも、交通事故で奪われてしまった。
卒業式の日、卒業証書を受け取った後に、卒業生がひと言ずつ決意や思い出を語る場面で、
「天国のお父さん、お母さん、私はこれからも強く生きていきます。見守っていて下さい。」
と言った愛菜の言葉に、会場の誰もが涙した。
お父さんは一人っ子で両親を亡くしているし、お母さんを亡くしてから月日が経っているからなのか、
お母さんの親戚にも愛菜を引き取れる家庭がなく、春休み中に預けられた親戚は、
愛菜が幼稚園のころに1度しか会ったことのない遠い親戚の家だったそうで、
中1の春から愛菜は、今の児童養護施設で生活をすることになったのだ。
愛菜が生活している児童養護施設には、
現在は2歳~18歳までの子どもたち40人くらいが、職員と一緒に生活している。
子どもたちには、当然それぞれの事情があってそこで暮らしているのだが、
なぜかみんな素直で純粋で子供らしい。でも、その反面、小さいころから高校を卒業したら
自立して施設を巣立っていかなくてはならないことを教えられているからなのか、
とてもしっかりしているし、大人との会話が上手なところは、
すごいなぁと感心しつつ、せつなくもある。
施設の子供たちは、夏休みなどの長い休みになると、
それぞれ帰省する場所(親戚やおばあちゃんの家など)があり、
施設で暮らす子供たちにとって、その期間はとても待ち遠しいそうだ。
でも、愛菜には帰省する親戚すらない。
私は、前みたいにうちに泊まりにくればいいじゃない?なんて軽く考えていたら、
施設で生活する事になった以上、それなりの規則やら東京都の条例に従わなければ
ならないことが多く、「奈々ちゃんちに泊まってきまーす!」で済まされることではなかった。
「それでは、愛菜は、もううちに泊まりにくることは出来ないんですか?」
と施設の先生に聞いてみたら、「里親ボランティア」という制度 (施設の制度) があって、
それに登録すれば、一時預かりの里親として泊まりにくることができると言われた。
でも、我家は決して裕福な家庭ではないし、そのとき我家も母子家庭になっていたし、
安易に「里親ボランティア」に登録することは、無責任なことになってはいけない、とも思い
もう一度良く聞いてみると、確かに正式な「里親制度」に登録するには、それなりの審査や条件が
要るけれど、「里親ボランティア」の場合は、一時預かりのボランティアなので、
まさに愛菜が該当するし、簡単な書類申告と気持ちがあれば大丈夫、とのことだった。
それならば、と私は、3年前「里親ボランティア」に登録をしたのだ。
それからは、夏休み、年末年始、春休みには、1週間~2週間くらいの間、
我家を里親として愛菜が帰省してくることになった。
子どもたちも小さい頃からの付き合いなので、
従姉妹が泊まりにくるような感じで、楽しみにしていた。
でも、夏休みは、去年も一昨年も、2週間の帰省だったけど、
今年は施設の先生に事情があることを伝え(病気のことは話していないけど)
1週間の帰省にさせてもらった。
愛菜にも、いつもは海や温泉や遊園地など、子供たちと一緒にどこかに連れて行って
いたのだけど、今年はどこにも連れていってあげられないかも・・・と言ってあった。
愛菜は、「どこにも行かなくても、ママのお料理が食べられるだけで嬉しい!」
と言ってくれた。(愛菜ごめんね。)
そして、今日が愛菜が帰省してくる日だった。
ところが!
夫の入院のことで、私はすっかり今日だということを忘れていたのだ。
いや、先週までは覚えていた。それなのに今日は、私の頭からスポッと
その部分だけ抜け落ちていた。
病室で夕方5時ころ。
夫が、「今日はそろそろ帰るだろ?」と言った。「なんで?」と言う私。
「やっぱ忘れていると思った!愛菜の帰省だろ!」 とちょっと怒られてしまった。
と、ほぼ同時に奈々からもメールが来た。【愛菜、家に着いたよ(*^-^*)】
うわーーー!そうだった!!お父さん、ありがと!
慌てて買い物をして帰宅した!(×_×;)
高校生になって、また少し大人びた愛菜が、
「ママ!ただいま~!」 と言って私を出迎えてくれた。
夫は、まだ熱が上がったり下がったりで、37~39℃ある。
明日、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)を受けることになった。
Tags:家族
私の日課。毎朝kazokunokisekiさんのブログにおじゃまして元気をわけていただくこと。里親ボランティアですか。今日もお話うかがって元気勇気を充電できました。ありがとうございます。
夫は今日抗がん剤2クールの3回目です。いつものように会社を早退して病院へ行きます。今日から3日間はダメージ受けてしまうのですが、励ましていきたいと思います。
そして来週のCTで良い結果がでるように願います。
夫は今日抗がん剤2クールの3回目です。いつものように会社を早退して病院へ行きます。今日から3日間はダメージ受けてしまうのですが、励ましていきたいと思います。
そして来週のCTで良い結果がでるように願います。
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
ゆうさん>
私たちも、ゆうさんとゆうさんのご主人に励まされているんですよ。
抗がん剤投与をしながら仕事を続けられているご主人の経過を聞くと、
夫は、自分と同じように頑張っているご主人に勇気付けられ、
私は、支えているご家族の気持ちがわかるので、
自分の気持ちもわかってもらえている気持ちになれるんです。
抗がん剤の効果が得られていますように、祈っています。
私たちも、ゆうさんとゆうさんのご主人に励まされているんですよ。
抗がん剤投与をしながら仕事を続けられているご主人の経過を聞くと、
夫は、自分と同じように頑張っているご主人に勇気付けられ、
私は、支えているご家族の気持ちがわかるので、
自分の気持ちもわかってもらえている気持ちになれるんです。
抗がん剤の効果が得られていますように、祈っています。
鍵付きの「あ****」さん> (HN:一部非公開)
私は、あたなの笑顔が益々好きになりました。
その強さと優しさに勇気付けられ、今日も笑顔を忘れずにいられました。
本当にありがとうございます。きっと大丈夫!
私は、あたなの笑顔が益々好きになりました。
その強さと優しさに勇気付けられ、今日も笑顔を忘れずにいられました。
本当にありがとうございます。きっと大丈夫!