ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
1.ドゥラフスカ・トムシッチ ピアノ
アントン・ナヌット 指揮
リュブリャーナ放送交響楽団
ONYX 66562
2.アドルフ・ドレッシャー ピアノ
ゲオルグ・リヒター 指揮
デンマーク王立交響楽団
CUNTUS CLASSICS CACD 8.00074D
前回、「まあ、病膏肓に入るという言葉があるが、ヒストリカルや海賊盤に嵌ると、表記に騙されて酷い目に会うということがままある」と書いたばかりだが、またやられた。しかし、今回は覚悟していた。
最近、ブラームスのピアノ協奏曲第2番にはまって、いろいろ買っているのだけれど、やはりクラヲタの性か集め始めると無理だと分かっていても、全音源が欲しくなったりする(そして壁に当たり、無理を悟り、9割が中古屋行き)。
で、全音源が欲しいとなると当然、かなり怪しい音源でもとりあえずアタックしなければならなくなり、前回のような普通なら絶対に手を出さないような代物でも、万が一の別テイクの可能性を考え、とりあえず買わなければならなくなる。今回もその一例。
今回の場合、まずCUNTUS CLASSICS盤を買っていたのだが、第1楽章19分22秒という、トップクラスのスロー演奏で、現在我が家に19分台の演奏は他にない。かなり特徴的な演奏だ。
それからまもなく、ONYX盤を見つける。実在しているのに幽霊指揮者の代名詞となっているナヌットの指揮で、やはり19分台となれば、これはもう同一録音である可能性濃厚なのだが、やっぱり万が一の可能性があるので、買わなくてはいけない。そして、やっぱり同一録音だった。
そうなると、どちらかが「幽霊」となる訳だが、トムシッチ、ナヌットは実在している。トムシッチはハイティンクや小澤と共演しているかなりの大物であることが発覚した。ナヌットは来日したばかりだ。ドレッシャーもLP時代にそれなりの録音があるようだが、リヒターとしか組んでいない上、経歴が全くweb上に上がらないので、恐らくは、トムシッチ&ナヌットなのだと思う。同じ顔合わせで「皇帝」を録音したりしているし(VOX)。でも、証拠はない。どうやってもあがって来れない底無し沼のようなものだ。
ちなみに演奏は、スローだけど間延びしない、かなり良いものだった。録音もエッジは丸いが悪くない。
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