女優芦名星(26)が映画「七瀬ふたたび」(小中和哉監督、10月2日公開)で主演を務め、人の心を読む能力を持ち、暗黒組織と立ち向かう火田七瀬役を熱演した。筒井康隆氏(75)が75年に発表した同名小説は、過去4度もドラマ化されたが、映画化は初めて。テレビでは多岐川裕美、水野真紀、渡辺由紀、蓮仏美沙子が演じてきた七瀬を、芦名が初めてスクリーンで表現する。
「演じている時は、深く考えていなかったんですけど、歴史があって、代々継がれている作品で、今、自分が一番新しいところにいる。素晴らしいものに携わったんだという実感があります」。同映画は原作を忠実に再現する方針で製作され、芦名が七瀬役に決まった際には、筒井氏に「今までの七瀬の中で、最も七瀬らしい」と絶賛された。「照れくさいですけど、ありがたかった。まだお会いしたことがないので、どうお感じになったか、聞ける機会があれば」と初対面を楽しみにしている。
また、写真家蜷川実花氏が同映画のポスター画像を任され、芦名を撮影。9月14日発売の写真集「月刊 芦名星」も担当し、中国・上海でロケをした。芦名は「外面的なものだけでなく、自分が表現しようとしていることの一瞬を抜き取ってくださっている。上海では万博が行われていて、活気があるので、元気なエネルギーをもらって撮影できました」。映画の独特の世界観に加え、自身初の写真集も注目されそうだ。
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