孫基禎ベルリン・マラソン大会、来月18日開催
来月、在欧韓国系3000人参加マラソン大会開催
銅像も現地で永久保存
国を失った悲しみを乗り越え、1936年のベルリン五輪マラソンで金メダルを手にした孫基禎(ソン・ギジョン)選手(1912-2002)の魂が、五輪優勝から74年、日本による韓国強制併合から100年を経て、ドイツ・ベルリンに戻ることになった。
孫基禎記念財団の金聖泰(キム・ソンテ)理事長(ハンナラ党議員)は20日、「ベルリンのテンペルホーフ国際空港(空港としては2008年に閉鎖)で、9月18日午後2時から、韓国系のヨーロッパ在住者約3000人が参加する、第1回孫基禎ベルリン・マラソン大会が開催される」と述べた。このマラソン大会は今年2月、キム・ジンボク韓人会(在外韓国人会)会長が提案し、孫基禎記念財団が名称使用を承認、資金支援することで実現した。
金聖泰理事長は「この大会に合わせ、07年に作られた孫基禎選手の銅像(高さ2.5メートル)を現地に永久保存する予定」とも話している。孫基禎選手はベルリン五輪時、日の丸を胸に付け走ったが、銅像には太極旗(韓国国旗)が付いている。
そして、「カン・ビョング駐ドイツ韓国文化院長の話では、ベルリン市と協議した結果、ベルリン五輪競技展示場で銅像を保存することになったという。財団側は外交通商部の協力を得て、マラソン大会の前夜祭で銅像の除幕式を行う方向で最終調整している」と語った。
さらに、「次はベルリン五輪メーンスタジアム内に記録されている孫基禎選手の国籍を日本から韓国に戻す運動を展開するほか、(孫選手が通っていた)ソウル市内の旧・養正高校跡地に孫基禎記念館を建てたい」としている。
大会が行われるテンペルホーフ国際空港は、旧ソ連が1948年6月から翌年5月までベルリンを封鎖した際、米国・イギリス・フランスの3カ国が数十万トンの食糧・燃料を空輸した「ベルリン大空輸」の舞台で、自由のシンボルとなった。
文甲植(ムン・ガプシク)記者
- 孫基禎の銅像設置にドイツ側難色(上) 2010/08/22 12:02:58
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