孫基禎の銅像設置にドイツ側難色(中)

2006年に制作された故・孫基禎(ソン・キジョン)選手の銅像が、ついにベルリン市内に設置されることになった。1936年のベルリン五輪で金メダルを獲得したときの姿とは異なり、銅像の胸には太極旗が堂々と刻まれている。/写真=全基炳(チョン・ギビョン)記者

孫基禎の銅像はどこに設置されるのか

 金理事長は銅像を空輸するに当たって、外交通商部に支援を要請した。外交通商部は駐韓ドイツ大使館に支援を求め、現地でベルリン市と交渉を行った結果、ドイツ韓国文化院が銅像の空輸・設置を担当することになった。

 金理事長によると、ドイツ韓国文化院はベルリン市のスポーツ担当助役と協議し、銅像の設置場所をベルリン五輪メーンスタジアムの展示場に決定した。金理事長はメーンスタジアム内に設置するよう求めたが、ベルリン市は、「メーンスタジアム内に設置すると、他競技の優勝者の銅像を設置したいという他国からの要請を断ることができない」という理由で、拒否したという。また、ベルリン市は日本からの反発も懸念し、日本大使館とも協議を行っている。

 金理事長は「20日に航空貨物取扱業者と契約したため、第1回孫基禎マラソン大会の開催前には銅像が到着する見込みだ」と話した。ただし、銅像の除幕式を開催するかどうかについては、財団とドイツ韓国文化院の間で意見が分かれている。

 孫基禎記念財団は、大会前日の9月17日、前夜祭で銅像の除幕式を行うべきと主張しているが、ドイツ韓国文化院は、手続きが複雑になることを懸念し、銅像をベルリン五輪の展示場に設置するだけでも十分だと主張している。

 財団とドイツ韓人会のこうした活動に対し、政府は何の支援も行っていない。そのため、およそ1000万ウォン(約72万円)の銅像移転費用は、金理事長が歳費などから個人的に負担した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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