Sideティアナ
私の兄は自慢の兄だった。管理局内では、『風のランスター』…ってあれ?違うような…ともかく!なんかの異名が通るくらいに強かった。それに執務官を目指していて、そのために凄く勉強していた。何度も試験に落ちたりしたけど、それでも夢を諦めてはいなかった。そんな兄はある日、追っていた次元犯罪者の反撃を食らって死んだ。しかし葬式の時、来ていた局員は
「死んでも犯罪者を捕まえるべきだった」
「後れを取るとは間抜けな奴だ」
と見下していた。
―――――悔しい。アイツ等に兄さんを侮辱されて。私の兄は間抜けな奴なんかじゃない!
…でも、黙って泣いてるしかなかった。私じゃそいつらにやり返せないから。力が足りない。だから、力が欲しい。強くなって、勉強して、兄の目指していた『執務官』になって、アイツ等を見返してやる!『風のランスター』は嘘じゃないって!絶対、絶対に!
……なんて子供心に思ってた頃が懐かしい。今はもう、そんな復讐心とかどうでもよくなった。ぶっちゃけ中二だ。いや、確かに夢を追う、とかそんなの?良いとは思うけどさぁ…もういい加減年食った女が夢とか何とか恥ずかしいと思うのよ、私は。まぁ、『永遠の少女』とか自称するよりはマシだけど…。ていうかなんで執務官になったら周りを見返せるとか思ったの私?何なの?馬鹿なの?しぬの?…あー、そういえば『あっち』に全然帰ってないなぁ…。『あっち』の思い出がどんどん磨り減って行ってるなぁ…。近々帰るかぁ…。
「ティアナー、お茶まだー?」
呼ばれている声で我に返った。アイツは早くしないと無言で噛み付いてくるんだよねぇ…。抱き付かれるから逃げ場がないし。仕方ない。急いでお茶と近くの棚にあった煎餅を取り出し、お盆に載せて縁側へ。
「何もたもたしてたの?」
「や、ちょっと昔のことを思い出して…ね」
「…ふぅん…。それは一体、いつの話なのかしら?」
そういってそいつは、クスクスと笑う。顔はニヤニヤしている。うざい。マジ黙れ。その顔を止めろ。イラッとくる。
「私がまだあどけない少女だった頃の話、で分かるかしら?」
「へぇ…って事はやっぱり、アナタのお兄様が亡くなった日?っていうか自分がお年寄りって自覚は会ったのね、やっぱり。面白くないわねぇ…」
「黙れ。大体年上を敬うのは礼儀なんじゃないの?普通。…まぁ良いわ。今に始まった事じゃないし…。ともかく本当はあの後士官学校に入るのが『流れ』だったんだけど…。年齢的にないし、撃墜されたくないし、面倒くさいし」
「まぁ…撃墜されるとこ見てせせら笑う、ってのが出来ないのは辛いわね」
「何が辛いんだか…。それよりもう『視ないで』くれる?いい加減恥ずかしいんだけど」
「ごめんなさい。あの術式が書いてある本、魔理沙ちゃんに貸しちゃったのよ」
「ああ、あれを…。え?貸しちゃったの!?アレを!?」
「ごめんなさい。とられちゃったの」
「それを迎撃しなかったのは面白そうだったから、よね」
「あたりまえじゃない」
「…はぁぁぁぁああああ…まぁ、私に使わなければ良い、か…。本当、何でこんな奴と知り合いなんだか…」
「あら、私は友達だと思ってるわよ?ティアナ・ランスターさん?」
そういって…目の前の少女(?)『八雲 紫』はクスクスとまた笑ったのだった。
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シリアスは耐えられない。無理。ギブ。
あくまで会話と文章表現の練習作なので何所まで続くか…。
処女作ですが、出来るだけ面白い作品にしたいです。
誤字、脱字、おかしな表現、面白いネタ等あったら教えてください。
亀更新ですがよろしくです。
えーと、流れについて解らない、と言う方がいたので補足をば。見たくない人は飛ばしてください。
ティアナ5歳くらいの時幻想郷へ
星蓮船くらいまで幻想協に居座る
リリなの世界へGO!
と言うわけです。